甘い玉子焼きはデザートです
ソヨヒト
「いえ、、、美味しく頂いたました!」
少し、声のトーンを下げて話す。
シラカワ先輩
「そうですか良かった、お口に合わないのかと、、、あの〜この後なんですが、、、。」
ソヨヒト
「あ〜場所変えて、もう少し一緒にいたいかなぁ〜?、、、ちょっとここは落ち着かないので、出ませんか?」
シラカワ
「そうですね、緊張のせいでしょうね、声のトーンが、、、でも一緒にいたいなんて嬉しいですわ!!でわ、出ましょう!!」
シラカワ先輩は、店員に合図をして席を立つ。
シラカワ先輩
「ご馳走様でした。とても美味しかったです。またきますね♪」
そう言ってお会計をした様子もなく出て行った、、、。
ソヨヒト
(事前精算でもしたのかなぁ?)
外に出ると梅雨時期には貴重な、雨上がりのお日様が出ていた。
ソヨヒト
「シラカワ先輩、このまま日比谷公園まで歩きませんか?」
シラカワ先輩
「そうですね!雨上がりのお散歩、、、なんかロマンチックですわね!」
ソヨヒト
(感受性の高い人なんだな〜)
その頃お店では、、、。
シル
「さおねー、隣の人、、、にーさんだったね、、、。」
シルはそう言いながら、15貫目のいくらを口に運ぶ。
さおり
「えっ!!そうだったの?はやく追いかけないと、、、。」
シル
「大丈夫だよさおねー、雨止んでるから、にーさん絶対散歩するよ、、、多分日比谷公園まで、、、。」
さおり
「、、、そうね、ソヨヒト歩くの好きだもんね、、、ここなら確かに日比谷公園に向かいそう、、、でもなんで雨止んでるの知ってるの?」
シルはさおりに自分のスマホを指を指し、
そして16貫目と17貫目をいくらを交互に口に運びながら、意識を耳に集中させている。
シル
(これ以上離れると、きついかな?)
さおり
「なるほどスマホで雨雲レーダー見たのね。」
シル
「さおねー、そろそろ追いかける?」
さおり
「そうね!、、、ってあなた本当にいくらだけ18貫も、、、。」
シルは18貫目のいくらを口に運びながら、
お茶にも手を伸ばし、、、。
シル
「ふぅ〜美味しかった!!ご馳走様!!」
さおり
「でも、本当にこのお店シルちゃん馴染みなのね、、、シルちゃんが注文しなくても、どんどんいくらが出て来たものね〜」
シル
「うん、私このお店でいくらしか食べない、、、たまに玉子焼き、、、でもあれは甘いからデザート?」
お会計が軽く3万を越えて、引き攣るさおり、、、ルンルン気分でカードでお会計をするシル♪
店員
「シル様ご利用頂き、ありがとうございました。
ノリヒト様によろしくお伝え下さい」
シル
「たいしょうご馳走様!!また来ます♪」
お店を出た後、さおりがシルに質問をする。
さおり
「シルちゃん、あの店員さんが大将なの?」
シル
「うん、いつもお義父さんがそう呼んでるよ、ところでさおねー、たいしょうってなに?」
さおり
「、、、お店の店主のことよ。」
シル
「ふ〜ん、、、。」
さおり
(店主さん、ノリヒト様って、、、確かソヨヒト君のお父さんよね?シルちゃんのお父さん?どう言うこと?)
シル
「ほら〜さおねー行くよ〜!!」
シルはさおりに催促して、ソヨヒトの声を追った。