デートってこんなに苦行だったけ?①
シル編
8時に映画館前で、あくびをしながら突っ立てる。
なんで貴重な日曜日に、8時5分少し遅れて、肩出しシースルーの、淡い緑のワンピースと黒の帽子姿の、とても可愛らしい美少女、、、シルがやって来た。
「ごめんなさい〜まった?」
「うん!」
ドスっ、、、イテ、、、脇腹を殴られた、、、。
「もう〜こう言う時は、ぜんぜん待ってないよ!、俺も今来たとこ!、、、でしょ!!」
「俺も、今痛めたとこ!、、」
「、、、、もう〜」
なんだこの茶番、、、シル曰く、待ち合わせに憧れがあるらしく、同じ家に住んでるから待ち合わせ出来ないから、、、と朝早くに家を追い出された、、、。
「じゃ〜行くか?上映8時30分からだっけ?」
「うん!5姉妹の旅行編!!あと、ちゃんと、ポップコーンとジュース買ってよ!」
(おい、誰だ〜このエルフに定石のポップコーンとジュース教えたのは、、、チッ!!)
「わ〜!にーさん私このバケツね!あと、味はハーフで塩バターとキャラメルね!!」
(こいつ、、、完全に知ってやがる、、、)
「あっ!ホットドッグも捨てがたい〜」
「こらこら、さっき朝飯食べたでしょ〜」
「ブー!、、、おケチ、、、」
(なんとでもいえ、、、こちとらゴールデンウィークサボってるから金欠なんだよ!!)
シルのポップコーンとジュースを持つ、俺の事もおかまいもせず、俺の腕を抱きしめて歩く、、、まぁ〜シル様の柔らかいモノをご堪能させて頂けないと割が合わん!!
「にーさんさっきらいやらしい顔してるよ〜
エッチ〜、、、、、!」
なんかすっかりこれも、ネタにされてるな〜
まぁスケベは否定しないけどね!!
「そう言って、お兄さんをからかう子には、これあげません!!」
「あ〜やだ!やだ!」
おおっ!押すな、、、押すな、、、しかしすごい圧だな、、、ご馳走様でした。
シルは席に着くなり、もぐもぐとポップコーンを食べ続け、本編がスタートすると食べ終えていた、、、、。
映画が始まって程なくすると、シルがポップコーンのバターで、ギトギトになった手で俺の手を握る、、、こらこらちゃんと拭きなさい、、、
「楽しかったね!にーさん!!」
「そうだな!」
「じゃ〜今度はランチだね!!」
「シルは何が食べたい?」
「う〜ん?」
と、言いながら、指を口に当てる、、、
ったく、、、この可愛いエルフはどこでこんなポーズを覚えて来る、、、。
「パスタ?、、、でも、、、お肉、、、」
はは〜ん!!これはあれだ、、、さおりになんか言われてるな、、、おそらく、普通の女子はパスタを食べるとか、、、肉類は遠慮するとか、、、
「シル、近くにハンバーガー屋さんとか、ステーキハウスなんかあるぞ!シル好きだろ?」
「おにきゅ〜!、、、食べる!!、、、ステーキ!」
ガッツリ行きますなぁ〜この娘は、、、!
「じゃ〜そこ行こう!」
そこそこ人気店だが、昼前だったので、すんなり入れて席に着く。
「わ〜どれにしよう?」
こらこらそれは3000円オーバーのお高いお肉ですよ、、、俺はこの安いハンバーグセットと、、、
シルは、サーロイン200グラムの3000円オーバーを頼み、俺はその半額のサービスランチを頼んだ、、、。
くぅ〜シルの可愛さを見たくて、、つい、、、
二人でサラダバーを取りに行く、、、
おい!そこのかわいいエルフ、、、ちゃんと野菜も食べなさい!!ポテトとコーンは野菜じゃありませんよ!!
シルは、自称野菜と称するポテサラにコーンを乗せて、カレーをご堪能してご満悦!!
本当かわいい笑顔しやがる〜!!
程なくして、メインのおにきゅ〜が届く。
「にーさん、、、!」
いつもシル、スマイルで呼ばれる、、、
「ほら、、、何が欲しいの?」
シルは俺のハンバーグを半分かっさらっていく、、最近エスカレートしてない?
けれど、シルが幸せそうに食べてる満面の笑みは、どれにも変えられない、、、。
ステーキをご堪能したシルに質問する。
「そう言えば、最近さおりと仲いいよね!」
「あ、さおねーと?、そうだね!お互い苦労してるから〜」
「そうなんだ、、、?」
「、、、そっ、、なんか初めはやな人、だったけど、さおねーも私と同じで、好きな人に素っ気ない態度取られるんだって〜ねぇ〜?」
「そっ、そんな奴がいるのかぁ〜そいつわ〜わり〜奴だな!、、、、」
「、、、そっ、!だから、まだひ、か、く、て、き、私が優位に立ってるから、親しみが湧いて仲良くなれた?、、、、たぶん、、、」
なるほど、これはそれとなく、さおりにも聞いてみるか、、、
こうして、シルとの午前デート終了しが、
別れ際に、、、、
「手を繋いだら浮気!!だからね!」
と、お達しが通達された、、、。