続 モテ男の悩み
シルは俺のベットで横になりながら、漫画を読んでいる、、、
あの〜それ、、、さっき買った新刊なんだけど、、、
「やっぱ、、、きらい〜!!」
突然シルは声を上げる。
そして隣に座る俺の背中に抱きつき、耳元に小声で、、、
「わたしはにーさんに、エッチな目で見られてもいいよ〜」
うん、知ってる!知った!、、、だって、今も背中に柔らかいものが、おらを誘惑してる、、、これ?、、付けてない、、、?
いや、、そうじゃ無い!!そうじゃ無いぞ、ソヨヒト、、、そういうとこだぞ、、、
普段のシルの態度で、、、
「キモいから見るな、、、」
って言われたら、逆に萌え、、ビックリするよ!!
「シル、、、ありがとう、でも、周りの人はそう思わないから、、、やっぱり俺が悪いんだよ、、、」
「にーさん、、、あの人、、、」
そう言ってシルは言葉を止めた、、、。
「ねぇ〜にーさん、、、やっぱり二人だけでお勉強したい、、、」
確かにさおりに不審に思われてるし、、、
でも、シルの学力向上遠考えると、さおりの教え方は、かなりいい、、、今後のシルとさおりの関係を考えても、、、
「そうだね、俺もシルと二人の方が、嬉しい、、、かな?、、、」
「ちょっと、にーさん!!かな?って、、、」
「かな、の部分はシルの学力向上、、、シルにさおりが必要と思ってね、、、シルも俺より、わかりやすかっただろ?」
「まぁ、、、そうだけど、、、」
「大事なのは、来週の中間テストをどう乗り切るか、、、そう考えると、今のままが良いと思うんだ、、、シルはそれでも嫌かい?」
「、、、にーさんが私のこと思ってくれているなら、、、」
「あと、、、シルさん、、、さっきからシルさんの、、、」
「フフフ、、嬉しい?、、、にーさんを私の魅力でメロメロに、、、そういえば、なんでにーさん私の魔法効かなかったんだろ、、、」
(良い子のシルちゃんは、お兄さんに色仕掛けはダメだよ!!、、、)
「そうなんだよな〜なぜシルの魅力が俺に効かなかったんだ?、、、」
「もう〜そうやってハッキリ言われると悔しい〜それなら、、、」
そう言って、シルは俺の頬にキスをした。
「フフフ!どう?にーさん、、、」
「こらこらおふざけはもうおしまい!
さぁ〜明日も学校シルはバイトもあるだろ、、、」
「そーだよ、、、にーさんなんで明日バイトじゃ無いの、、、」
「俺は、テスト前はいつもお休み〜!」
(5月病だしね!)
「ズルい〜それなら私も休み〜」
「こらこら、自分で決めたんだろ!!」
「だってにーさんが、、、バイトだと思ってたから〜」
「まぁ、俺いなくても、さおりがいるだろ、、」
「ブブ〜、、、、」
「じゃ〜明日バイト終わったら迎えに来て、、、ほら、夜危ないし、、、」
こらこらシルさん、あなた隠蔽使えるでしょ?う〜ん、、、これ断ると、まだ部屋に居座るよな、、、
「わかったよ!」
「わーいありがと!!」
そう言ってシルは自室に帰って行った。
、、、やれやれ、、、、
翌日放課後、、、
さて、今日はぷらぷらしてから、家でまったりして、あと少し勉強かなぁ〜
そう思ってると、、、
「ソヨヒト〜」
「おう!さおりお疲れ様〜これからバイト?」
「うん、ね〜ちょっとそこの公園でおしゃべりしよ〜」
「まぁいいけど、、、」
やっぱり、シルとのこと色々聞かれるのかなぁ、、、
公園のベンチで、さおりと座ってると、去年の夏を終わりを思い出す、、、歩みが止まっている俺に、彼女の恋路を邪魔する資格は無い、、、けれど、彼女の恋の成就を聞いた時、、、張り裂けそうな思いだった、、、俺は卑怯なやつだ、、、
「今日はシルちゃんとバイトなんだよね、、、」
「ああ、、、悪いけど、頼むな、、、」
「シルちゃんはソヨヒトの事好きだよね、、、」
「まぁ〜来日して数少ない、言っていいほど、近い親族、、、家族だからな、、、」
「そうじゃなくて、、、シルちゃんは、、、」
隣で座るさおりが、俺を見つめて、、、
言葉を止める、、、。
「家族だよ、、、家族、、、大切な家族、、、」
俺は自分に言い聞かせるように、その言葉を繰り返した。
俺、、、今どんな顔してるんだろう、、、
きっとひでぇ〜顔してるんだろうな、、、
その時その時に適当な言葉を選んで、、、
やな奴だ、、、
「ソヨヒトを待つって言ったのは私、、、だから待つ、、、」
「さおり、、、」
「じゃ〜私そろそろバイト行くね!」
「ああ、、バイト頑張れ、、、」
さおりが去った公園のベンチで考える、、、答えの無い問いを、、、何度も考えただろ、、、でも答えはない、、、
さおりが好き、、、それは変わらない
シルも好き、、、そらも同じ、、、
だからと言って、二人とどうなりたいと思ってない、、、心が成長しない、、、ずっと時が止まっている、、、。