お勉強会①
L ENE さおり シル 俺
さおり 今日の放課後、区立図書館に
15時30分集合ね
シル 了解です。
俺 パス
さおり 認めません。
俺 オトンが持病の神経痛で、、、
シル ウソはダメ
俺 、、、、、了
まぁ〜、こんなので誤魔化せるとは、思ってないけどね、、、さて、時刻は15時前、、、歩いて15分だから、、、プラプラしながら向かうか、、、。
歩いていると、左手を握られた感触が、、、
「シル、、、いるの?」
俺は手の感触を感じる方に声をかけた、、、
「うん、、、」
「どうした?シル、、、」
少しシルの声に元気が無い、、、
「なんか、二人だけの時間って上手く作れないね、、、」
「そうだな、、、」
「本当はにーさんと、二人だけの勉強会が良かった、、、」
「、、、、」
「私、、、なんかわがままだね、、、
にーさんが少しでも、一緒にいられる様に
さおりさんの提案のってくれたのに、、、」
「、、、、」
やばい、、、さおりにシル押し付けるつもりでした、、、なんて言える状況じゃ無いぞ、、、どうする!俺!!
「シル、焦らないで、少しずつ、少しずつ二人の時間を作って行こう、、、」
そう言うと、俺の肩にシルの頭が、寄りかかる感触を感じ、、、
「うん、、、」
と、聞こえたあと、、、なにもなかったかの様に、手と肩の感触は消えていった、、、。
図書館に着くと、すでにさおりが座って、
本を読んでいた。
中学の頃何度も見た光景、、、当時その姿に心が熱くなり、鼓動を感じる自分がいた。
「さおり、、、お疲れ様」
そう呼びかけて、対面に座る。
「お疲れ様、ソヨヒト」
程なくして、シルが、、、
「お疲れ様です、お待たせしました。」
「お疲れ様シルちゃん、時間ピッタリだよ」
「お疲れ様シル」
シルはいつものように俺の隣に座る。
「じゃ〜早速昨日の続きからやるか、、、」
そう言って勉強を教えていく、、、
「、、、、を、こうして、、、」
「、、、、、」
「、、、!、にーさんより教えるの上手!」
「、、、えっ!」
「ふふふ、ソヨヒトは、天才肌の感覚系だからね、そういえば、シルちゃんって普段ソヨヒトの事、にーさんてって呼ぶんだね!」
「まぁ〜遠い親戚のお兄さんだからね〜」
「ソヨヒトが、お兄さんって、、、ふふふ、、、なんか不思議、、、」
「まぁ、、、確かに俺は、兄さんって、呼ばれ慣れてないからな〜でも、さおりが俺をからかう時は、いつも鬼ちゃんだぞ!!」
「なにそれ、、、、つまんない、、、」
「ふはは、、、ほっとけ、、、」
シルはなにも言わないで、俺らのやり取りを見ていた。
そんなこんなで、気がつけば20時を回っていた。
「そろそろ帰ろう、、もう20時だよ」
俺がお勉強会の終了を告げる。
「ふ〜お腹すいた〜」
シルは机に倒れ込んで言う
「ふふふ!そうだねシルちゃん!
鬼さんが、頑張ったシルちゃんにご褒美だってよ〜」
「くっ、、、今日だけだぞ、、、」
「やった!!ありがとうさおりさん!!」
おい!シルそこは俺だろ、、、
「じゃ〜なにご馳走してくれるの?鬼さん?」
「ガ○ト、、、それ以外認めん、、、」
「おけち、、、」 ×2
「しゃ〜無いだろ、、、そもそも給料日来週だってのに、、、」
(あ〜明日から昼、、、どうしよ〜)
ガストに着いて席に座る。
珍しくシルが俺の向かいに座り、さおりが俺の隣に座る。
「さおり、せっかくソファ側空いてるんだから、ソファ側座ればいいのに、、、」
「なによ!せっかくこの私があんたの隣に座ってあげたの、不満だっての?」
おま、、ここでそれぶち込む、、、ほら〜シルの目がまんまるになってますよ〜かわいい!
「シル、この人ほっといていいよ!演劇部の情緒不安定な子だから、、、」
「ちょっとソヨヒト!!私を痛い子か扱いしないでよ〜」
「フフフ、、、お二人は仲がよろしいのですね、、、」
なぜだろ、、、笑みを浮かべてるのにちょっと怖い、、、
「さ〜、たのも!たのも!シルはなに食べたい?」
「あっ、、、うん、、、」
と、言いながら、シルはメニュー表を見る。
「さぁ〜どれにしようかなぁ〜」
さおりはタブレットでメニューを選び、
タブレットを俺に渡す。
これ、、、扱いづらいんだよなぁ〜
そう思っていると、
「にーさん、、、使う?」
とシルがメニュー表を渡してくれた。
「ありがとうシル!」
「あれ?ソヨヒト文明の力は?」
と、この間のことを引きずるさおり、
「、、、ぶんめいのりき、、?」
と、会話の意図を読めないシル。
「ソヨヒトね、この前一緒にガスト行った時に格好つけ、今の時代はこれで選ぶんだよ!って言ってたくせに、結局メニュー表で選んでたんだよ〜」
「あははは、、なにそれ、、、」
と、シルに笑われてしまった、、、
「、、、、、」
さおりめ〜やなやつだ〜