旅の終わりは寂しいけれど、家に帰ると安心するよね!⑤
帰りのビジネスジェットとの中は、行きとは違い静寂に包まれていた。
俺は一番後ろの席で、一人窓の外を眺めてる。
俺の前の席には、シルとローネさんが座り、お互い仲良く身を寄せ合って寝ていた。
(ふふふ、さっきは面白かったな〜)
シルとオカンのデートに付き合わされてる時、(荷物持ち)シルは大量のロイズの生チョコと、白い恋人を買っていた、、、その際の支払いが、オトンに渡されたカードだった、、、。
シルはカードの意味を理解していなかったようで、カードの使い方を知らないシルは、小樽デートの時に、カードを使って腕輪のガラス細工を買うと、帰りのお土産が買えなくなると思ったそうだ。
オカンにカードの上限を聞いたシルは、ご満悦の笑みで、美少女が大人買いをすると言う、暴挙に出た。
(カード渡すなら、オトンもちゃんと説明しろよ〜)
そんなこと、思い出しニヤニヤしていると、
「どうした?眠れないのか?」
と、さっきまで先頭の席でオカンと座って寝てたオトンが、俺の隣に座る。
「旅がたのしかったなぁ〜って思い出してた、、、」
「ソヨヒトとシルちゃんが仲良くなって嬉しいよ!」
そんなまともな事を言うオトンに、
「俺、考えたんだけど、聞いていい?」
「何だ?チャクは空いてないぞ〜」
と、返すオトン、、そう言いながら確認するなよ、、、
「異世界の話、、、」
オトンの表情が険しくなりは黙り込み、、、そして、
「なんだ、、、」
「俺、考えたんだけど、異世界ってパラレルワールド?」
俺がそう言うと、ビックリした表情で、
「よくわかったなぁ、、、」
「まぁ〜何となく、、、」
「それで、理由は?」
「相対性理論と時間軸、同一時間、、、」
俺はそれだけを言うと、オトンは
「その通り、、、昨日話したろ?、暦が同じだって、、、」
「うん、、、」
「異世界に行くにあたってある仮説を考えた、きっかけは、漫画だ!」
「漫画が?」
「あああ、たまたま手に取った雑誌、その漫画が、それを読んで、昔の研究を思いだした。」
「どんな研究」
「まぁ軍事実験だから、詳しくは言えないけど、ソヨヒトは、フィラデルフィア実験知ってるか?」
「、、、それって、、」
「あああ、与太話だよ」
「でも、俺の実験では、たまたまその先に繋がった、、、」
俺は息を呑む、、、
「そして、すぐに中断この実験は凍結さてた。」
「それから程なくして、この研究だけを除いて、会社を売却、晴れ大金持ち、、そんな研究もすっかり忘れたあの日、漫画を読んだ、、、そして閃いた、ソヨヒト、何で与太話がある?」
「何でだろ、、、わからない」
次回第一章最終回となります。