エセ 一流シェフ
俺は自分の部屋に戻らず台所で、戸棚開ける、、、厚切り食パンかぁ〜、今度は願いを込めながら冷蔵庫を開ける、、、。
ソヨヒト
(うう、、神様、、、のアホ!)
無情にも冷蔵庫には卵と牛乳だけが鎮座していた、、、。ママ〜!!
俺はブツクサ言いながら、小さなフライパンに砂糖と水を入れて煮詰め、カラメルを作る。
次に、適当な分量で卵を溶き、適当な分量で、牛乳を入れよくかき混ぜる。
一度味見をして、砂糖をドバーっと入れ
再度味見。
ソヨヒト
「う〜ん姫は甘党だから、こんなもんかなぁ?」
やたら甘い液体に厚切り食パンをぶち込み、食パンをヒタヒタなるまでひたす。
大きめのフライパンを弱火にかけてたっぷりのバターを落とし、その上にヒタヒタ食パン2枚を乗せて蓋をする。
しばし鼻歌を歌い、頃合いを見て食パンを
ひっくり返す。(今度は蓋はしないよ〜!!)
反対面を焼いてる間に居間のテーブルを拭き、ランチマット敷いてフォークとナイフ、牛乳、シナモン、カラメルをセットする。
美味そうな匂いがしたら、お皿に載せてテーブルに運び、シルを呼びに、、、って、、、もう、、座ってる!!
ソヨヒト
「お姫様!こちらが本日のランチでございます!シナモンとカラメルもございますので、どうぞお使いになってお召し上がりくださいませ!!」
一流シェフもどきのご満面のドヤ顔で言う。
シル
「バカ、、、いただきます」
シルは冷たい表情を変えずに、フレンチトーストを、フォークとナイフで丁寧に切り分け、口に運ぶ、本人はすまし顔で食べているもりだろうが、一口一口、フレンチトーストを、口に含むたびに、金髪ロングに隠れた耳がピクピクと動いていた。