小樽散策③
なぜだろ、、、シルの笑顔がもっと見たいと思った、、、
「シル、もっとアイス食べたい?」
シルは戸惑いながら、でも期待のこもった目で
「うん、でも今日の分食べちゃった、、、」
「シルは白い恋人って知ってる?」
「、、、北海道のお土産だよね、、、すごく美味しいって聞いたから、お土産に買って帰るの楽しみにしてる〜」
「その白い恋人にアイスがあるって知ったら?」
「なにそれ!すごく食べたい!!」
「じゃ〜今から探しに行く?」
「え〜でも、、、お母さん達、、、」
「大丈夫!この人混みだから逸れたって、言って後で、俺が連絡して謝れば!!」
シルはしばし考え、、、
「にーさんいいの?」
「俺はシルの笑顔が見たい!」
「うん!行こうにーさん!」
そう言って、きた道を俺たちは逆に進んだ、、、。
お土産店を数件回り、ついにお目当ての
アイスクリームを見つける。
アイスクリームを一つ頼みシルに渡す。
「はい!シルこれが白い恋人アイスクリームだよ!」
シルは目を輝かせながら受け取り、
「うわーすごい!クッキーも付いてるんだね!」
と、満面の笑みを見せてくれる。
シルは、ソフトクリームの先端をパクリ!
足をバタつかせ、全身で美味しさを表現する。
今度は、白い恋人をパクリ!
そして俺に微笑んでくれる。
突然シルの動きが止まる、、、何かを考えている様だ、、、そして、俺を見上げてる
(シル、お口にクリーム付いてるぞ!)
「はい!にーさん、、、あ〜ん〜!」
(、、、???、、、!!)
なるほど!シルが食べているソフトクリームは
あくまでも、俺からの一口ってことなのだな、、、なら!
「ありがとうシル!」
そして俺は一口もらう、
(美味しい)
「じゃ〜残りの一口は、シルにあげるね!」
そういうと、自分の意図を理解してくれたのが嬉しかったのか、俺の腕に抱きつき、
頬を腕に擦りつけて来る。
(こらこらどさくさに紛れてお口拭かない、、)
シルは俺に色んな表情を見せてくれながら、
アイスクリーム堪能していた。
シルが、アイスを食べ終えてから、オトンに電話する、、、
「、、、うん、そうなんだ、、、ごめんなさい
、、、うん平気、、、ありがとう、、、じゃ〜後で!」
電話が終わると、
「お義父さん怒ってない?」
心配そうに見つめるシル。
俺はシルの頭を撫でながら、
「怒ってないよ!まぁちょっと連絡が遅いって言われたぐらい、、、」
「にーさん大丈夫?」
「まぁ普段オトンに迷惑掛けられてるから
これでおあいこだよ!」
そう言うと、シルは笑っていた。