小樽散策①
「ダンナ〜昨日はお楽しみでしたね〜」
朝からオトンが死ぬほどウザい、、、
「それよりお前、、、おふざけでも、ダブルはダメだろ、、、」
「ははは!なに言ってるんだよソヨヒトは、
ははは、、、、」
そう言いながらも、オトンは予約サイトを
スマホをチェック、、、、
「あっ、、、、!!」
その後、その事実を知ったオカンに、オトンは張り倒されて、泣きじゃくりながら、シルにお詫びをしていた、、、悪は滅んだ!
今日の朝食はみんなで色々考えた結果、
大通り公園でワゴン販売しているとうきびとなった。
「おお!うまいなこれ!」
「ね!おとーさん言った通りでしょ」
「ほんとですね!すごい甘いのですね」
「朝からとうきびもなかなかオツだな」
「にーさん良かったら食べてあげるよ」
そんな感じで、噴水を見ながらみんなでご堪能した。
(ちなみに俺の半分は、シルのお腹に入りました)
「それで、オトン今日どうするの?」
「そうだな、ちょっと足を伸ばして、小樽に行くのはどうだ?ガラス工房、オルゴール堂なんかと、街並みも綺麗だぞ!」
「流石おとーさんね」
「ソヨヒトさんに任せます」
「おお!いいんじゃない」
「アイス途中で食べよ」
朝からオカン張り倒されたのが、良かったのか
まともなオトンの提案に、一人除いて賛同をする。
大通り公園すぐ近くにある、時計台を見学して、その後札幌駅で、電車に乗り、揺られる事、約30分南小樽に着く、そこからしばし歩くと、オルゴール堂が見えて来る。
名前の通り、オルゴール堂の中は、オルゴールの商品で溢れている。
オトンは2階の中央にあるアンティークな感じのオルゴールが気に入ったらしいく、オカンとしばし見学をしていた。
シルとローネさんは、1階の細々としたオルゴールを鳴らし、楽しんでいる。
俺は一通りお店を見学した後、早々に店を出て、店の脇にあったベンチに座り、人の流れを見ていた。
「思ったより外国の方が多いなぁ〜」
そんなことを呟いていたら、シルが隣に座ってきた。
「シル、もう見なくていいの?」
そう言うと、シルは疲れた表情で、
「思ったよりも、色んな音が聞こえてきて、耳が疲れちゃった、、、」
(あ〜確かエルフは、人よりも耳がいいんだっけ?)
「それは大変だな、大丈夫か?」
「うん、ここでちょっと休憩すれば、、、」
「にーさんはもう見ないの?」
「うん、じっくり見るほどの興味はないかなぁ」
「何か飲むか?買って来てやるよ」
「ありがとう、お水お願い、、、」
「了解!」
近くの自販機で水を購入する。
今日のシルの格好は、白の帽子に、白色のワンピース、、、あの夏初めて会った時に似ている服装、、、
「はい、これ、、、」
「ありがとう」
シルの隣で、ペットボトルの蓋を開けて水を飲む、、、飲みながらシルの様子を伺う、、、
帽子で目元は見えないが、口元には、笑みが浮かんでいる様で、、、シルがあごを少し上げて水を口にした時、シルと視線が合った、、、
「綺麗だ、、、」
思わず口にしてしまう、、、
「フフ、どうしたの?にーさん?」
俺は動揺しながらも、
「いやね、昨日のシルは、幼い、、、って言うか、すごくかわいい感じだったんだけど、、、
今日のシルはすごく大人びてる感じで、綺麗だなぁ〜って思わず言葉が出ちゃいましたです。はい、、、」
「フフなにそれ、、、でも、褒めてくれありがとう!にーさん!」
俺はなんとも言えない思いにかられ、、、
「そういえば、今日の服装って初めて会った時に似てるよね!」
場の空気を変える為の会話だったけど、、、
「気付いてくれた?17歳のにーさんに初めて会う日だから、今日はこれ選んだの!!気がついくれてありがと!!、、、さて、私はもう少しお店見て来るね!!」
そう言って、シルはお店の中に入って行った、、後に残ったのは残影だけだった、、、。