冷たい義妹③
シル
「あっ!〜いた〜!ちょっと!にーさん!!」
シルは俺を見るなり、冷たい眼差しで俺に近寄って来る。
ソヨヒト
「あっ、、、ごめん、、、さいならぁ〜」
俺は思わずその場を立ち去ろうとするが、
直ぐに首根っこを掴まれる。
シル
「にーさん!もう〜なんで逃げるの?、、、私大変だったんだからね!」
そう言ってシルは頬をプク〜っと膨らませた。
ソヨヒト
「あら〜可愛い、そんなに怒んないで姫様! ちょっとお花を摘みに行こうかと、、、。」
今出せる、精一杯のスマイルで言う。
シル
「トイレなら家にあるでしょ!にーさんが鍵持ってるんだから、、、。」
シルは一段と冷たい表情で返して来る。
ソヨヒト
「あはは、、、そうでした、、、ごめんすっかり忘れてた、、、今日は俺が最後に家出てる?っていや!、専業主婦オカンどこ行った、オトンのところかぁ?」
シル
「くだらないこと言ってないで、さっさと鍵開けて!」
シルの表情に1ミリの笑顔も無い、、、。
ソヨヒト
「あはは、そうだね〜今開けるね〜ほら開いたよ〜これで入れるね〜鍵って便利ね〜
ささ!姫様どうぞお入りくださいませ〜」
冷や汗をかきながら、家のドア開けて姫様をエスコートする。
シルは余程頭に来ているのか、魔法で隠していた耳はすっかり元に戻り、
シル
「フン!」
と、鼻を鳴らして自分の部屋に入って行った。