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レオンは騎士団本部に戻ると簡単に報告書をまとめた。

ヴェルオーとルダンで見聞きしたことだけを書き、犯人については複数いるらしいということだけに留め、ローブの男の正体については書かなかった。

こちらがローブの男の正体に近づいていることをまだ知られるわけにはいかなかった。

まとめた報告書を副騎士団長に預け、レオンは本部の門へ向かった。


「待たせてしまったかな?」


「ううん、僕もさっき来たところだよ。最後の配達がここの近くだったんだ。」


レオンは城下町から少し外れたところにあるレストランへリヒトを連れて行った。


「おや、レオンさんいらっしゃい。子連れなんて珍しいね。」


「知り合いの子が遊びに来ててね。是非ここのランチを味わってほしいと思って。」


「嬉しいこと言ってくれるねぇ。」


レオンは店主と軽く会話をして奥の席へ座った。


「ここもヴェルオーのレストランと一緒で情報を集めるにはもってこいなんだよ。まぁ、ランチがおいしいから情報収集以外でもよく来てるんだけどね。」


「レオンさんいろんなところ知ってるんだね。」


「まぁ一人で住んでると自炊するのが面倒ってのもあるけどね。ついつい外食しちゃうんだよ。」


「わかるなぁ。僕も植物園でごちそうになる時以外は外食が多かったから。今はルミエが作ってくれたりするんだけどね。」


リヒトはそう言って照れ笑いをした。


「ステラくんのご飯は確かにおいしいよね。ルミエくんも幸せに暮らしているみたいで安心したよ。あの事件の報告書も読んでるからね。ルミエくんの境遇も知って心配してたんだ。でもリヒトくんが近くにいるなら安心だね。」


「ありがとう。ルミエの花はさ、忌避されがちなんだけど、正しく使えば人を助けられる花なんだ。だからブランがあんな使い方してるのが許せない。」


「あぁ、そうだね。人を傷つけるために咲く花なんてないんだ。花言葉にも怖い意味を持つものは確かにいくつかある。だけど、その言葉を“使う”のは人だ。正しく使えるかどうかは人にかかっている。」


マナフルールは心で使う。

花言葉をどう解釈するかで使える力は変わってくる。

リヒトは花の力と可能性を誰よりも信じている。

リヒト自身もローダンセの飛翔の力を自分なりに解釈し転移に使えるようになったのだ。


「花を悪用するようなやつは僕たちの手で捕まえよう。その手始めにまずは3日後、みんなで僕の家に来てほしいんだ。会わせたい人がいるって言っただろう?」


「わかったよ。ソル達にも伝えておくね。」


「そのままソルの届け出もするから泊りの準備もしてきてね。」


「はーい。」


食事を終えると、リヒトはレオンにお礼を言ってセントラルをあとにした。

ルダンに戻ったリヒトはその足でソル達のもとへ向かい、レオンからの伝言を伝えた。


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