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「君たちが関わった事件だが、ローブの男が関係しているんじゃないかとわたしは思ってる。消えたシスターの遺体と引き換えにチガヤがあったのだろう?これは偶然じゃない。それにミリューでの一件も。」


「あの方ってまさか…。」


「そう、おそらくローブの男だ。何故ローブの男に付き従っているのかはわからないが敵は一人ではない。どこに潜んでいてもおかしくないんだ。直接ではないにしろ君たちは既にローブの男と関わってしまっているんだよ。」


リヒトはルミエの事を考え少し複雑そうな顔になった。

ミリューの一件ではルミエは『あの方』側の人間だった。

ルミエがソルの母親とシエルの両親を殺した人間の手助けをしていたのだと思うと、心が締め付けられるように痛かった。

しかしリヒトはルミエのことも大切に思っている。


「リヒト、ルミエのことで思い悩んでるんだろ。俺たちの親のこととルミエは関係ないからな。それにルミエはローブの男を追う手掛かりになるかもしれない。」


「でもルミエは、あの方のことはほとんどわからないって言ってるんだ。一度会ったことがあるけど、思い出そうとすると記憶がぼやけるんだって。」


「カイも同じようなことを言ってたね。そいつの花の力なのかもしれない。」


ルーナのオトギリソウやレイのミスミソウと似た力なのかもしれないとレイは言った。

ローブの男の花を目にした者は誰もいない。

いや、見ているのに思い出せないだけなのかもしれない。

ただ厄介な相手だということだけはわかっている。

だからこそ協力して追うのだ。1人では敵わないとしてもみんなとなら。


「リヒトだってルミエの花を悪事に利用したやつを許せないだろう?」


「当たり前だよ!」


「じゃあ俺たちと目的は同じだ。俺たちの手で必ず決着をつけよう。」


話し終えた時にはすっかり夜も更けていた。

ソル達3人はレオンに送ってもらい、家へ戻った。


「今日は色々あって疲れただろう?ゆっくり休んでね。」


「はい。おやすみなさい。」


「おやすみなさい、父さん。」


レオンは嬉しそうに優しく微笑み基地へ戻って行った。

ソル達にとって濃い1日が終わった。


翌朝ルダンへ戻る準備をすると、レイへ挨拶をするために診療所へ向かった。


「ソル、また一緒にフィーネに来ようね。僕、フィーネは初めてだけどすっごく気に入っちゃった。次はルミエも連れてきたいなぁ。」


リヒトがニコニコしながらそう言うと「ぜひ、またおいで。」とレイの声がした。

声のする方を見ると薬草畑にレイが立っていた。


「朝ごはん、食べてないんだろう?帰る前に食べていきな。」


「わぁーい、ありがとうございます!」


診療所の扉を開けると「やぁ、おはよう。」と中から声がした。

ソル達が中へ入るとレオンが椅子に座りこちらに向かって手を降っていた。


「父さんも来てたのか。」


「僕もレイさんと君たちに挨拶しようと思ってね。今日セントラルに戻るんだ。」


昨晩の食卓とは違い、和やかに時間が流れていった。

朝食が終わるとソル達は片付けを手伝った。


「先生、ありがとう。また来るよ。母さんのお墓のこと、よろしくな。」


「あぁ、ミレーヌのお墓のことは任せなさい。久しぶりに会えてよかったよ。またね。」


「父さんもありがとう。手紙書くよ。」


「僕も手紙書くよ。みんなでセントラルにも遊びにおいで。またね。」


「さぁ、出発するよ。」


リヒトのローダンセがくるくる周り、ソル達はフィーネをあとにした。

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