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第十一話 この反応、なんか……

「それではこれより、ヘステ・ソルネギルドマスターとリンドウナツによる模擬戦を開始します」


「「「「うぉーーーーー!!!!」」」」


 審判を担当する先程の男性職員、グレイスさんがそう宣言すると、観客席からおびただしいほどの歓声が聞こえて来た。


 模擬戦場は簡単に言えば真ん中に模擬戦用のスペースがあって、その周りに観客席があると言った感じだ。その観客席全てが埋まっている。


 いや、居すぎだろ。


 ちなみにイリーネは王女ということで特別席で見ている。


「それでは始めます。両者、準備はよろしいでしょうか?」


「ああ、私はいつでも大丈夫だ」


 グレイスさんの確認にヘステさんは徒手格闘の一般的な構えをし、準備完了と伝えた。魔法師にしては珍しい構えだな、あれ。


「俺も大丈夫です」


 そんなヘステさんに対し刀を鞘から取り出し、それを後ろに構えた。


「やっぱ魔素量ゼロでしかも剣を使うっていうヘステギルドマスターの話はマジだったんだな」


「ああ、ヘステギルドマスターに聞かされた時はビックリしたが、実際そうらしい」


「それにしても魔法を使わずにどうやって闘うのか、気になる所だな」


「ああ、この魔素量至上主義の世の中で魔素量無しであの『ラーンベルト学園』に合格したらしいからな。只者では無いぞ」


 それにしてもこの反応、なんか……


「意外か?」


「……ええ、まあ」


 心を読んで来たヘステさんに俺は戸惑いながら返事をする。


「まあ、この世の中じゃ無理はないな。ここに居る奴等が魔素量の無いお前を馬鹿にしないのはギルドが魔素量では無く実力至上主義だからだ。たしかに魔素量は多い方が強いのは一般だが、ギルドの中には魔素量が無くても実力がある奴もそれなりに居る。そういう奴等がいるからこいつらは魔素量が無いお前にもそんな差別的な目は向けないんだ」


 なるほどな、たしかにギルドともなるとそれなりに人数がいる。魔素量以外の物を極めようとした奴がいても不思議じゃ無いだろ。


「なるほど、それは少しありがたいですね」


「まあ、だがそれも半々なんだけどな。本部にいる奴等は大体私に戦い方を教えてもらってる奴等だから大丈夫なんだが、私が目をつけてない所は支部長でさえ魔素量至上主義な所もある。まあ、それは致し方なしだ」


「ははっ、ですね」


「それでは模擬戦を始めます。ヘステギルドマスター、リンドウナツによる模擬戦を開始する、それでは始め!」


 その合図と共に俺とヘステさんは動き出した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 模擬戦場の特別席にいる私、イリーネ・ユグドラシルには信じられない事があった。それはヘステ師匠が言った言葉だ。リンドウ君があのステファニー先生に圧勝で勝ったと。


 たしかに私も勝っている。だが、それはステファニー先生が本気を出さなかったからだ。私はステファニー先生が本気を出していないと判断して超速攻で意表をついて勝った。


 だが、リンドウ君は圧勝。ヘステ師匠は戦いや実力については厳しい人だからきっと本当なのだろう。


 それにヘステ師匠の話だと彼は魔素量がまったく無いと言う。それなら俄然信じられない。


 だからこの模擬戦で見極めるしか無い、リンドウ君の実力を。




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