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海沿いのレーベン  作者: アレン
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第4話

深梅『見てみて!桜のお守り!!』


いざ参拝へ、という話にはなったが深梅は授与所にあった桜の形をしたお守りを手にし大興奮していた



ユリア『あいつ、すぐあれだもんな』


ヴィリオ『好奇心旺盛、ってことだよ』



すぐ話を脱線してどこか勝手に行く、とユリアはやれやれとため息をついておりそれをヴィリオは苦笑いをしながらフォローをしている



シャノン『けどほら見て、色が何種類もあるしそれぞれお守りの効果が違うみたいだよ』



綺麗だよね、とにこにこと笑いながらシャノンもひとつ手に取り「これお願いします」とちゃっかりお守りを買っていた



深梅『あー!ずるーい!!俺も買うー!』


セザール『そんなズルいとかで買うものじゃないだろ、しっかり自分にとって必要なものを選べよ』



深梅の事だから全部買って揃えるとか言い出しかねないので、先に釘を打つのがセザールだ、さすが保護者隙がないと感心した目線をセザールに皆で送れば「ふざけるな」と言いたげなジトりとした目線を送り返してきた



リーフ『さ、深梅も買えたことだしお参りに行こっか』



やっと深梅の寄り道が満足したところで、本題である拝殿へとリーフ達は足を運んだのだった






深梅『わ〜い!お参り出来たしお守りも花弁も貰えたし!楽しかったー!』


イリス『楽しかった……、という表現で良いのかなぁ?仮にも神様相手なのに』




無事参拝を済ませた深梅達は、各々の神社への感想を述べながら石段を降り次はどこへ行こうかと話していた



シャノン『次はやっぱりカフェだよね、並んででも良いからある程度有名な所が良いかも』


ユリア『隠れ家的なスポットでも良くないか?何か個性的なアイディアを貰えるかもしれないぞ』



どちらも一理あるよね。とう〜んと悩みながら導き出した結果、今回は王道の有名カフェに決まった


だが土地勘がある訳でもなくましてや異世界、どこに何があるかなんて知りもしない、その為ウトピアからは人間界へ行く時は向こうの世界のスマホが1台支給される


それで観光なりは解決するから有難いものだ、本来であればホウキに乗り良さそうな店を飛び回って探せば解決するのだがこの世界ではそうも行かず苦労するものではある



その後スマホで調べ目的のカフェへと行き、その後も色々な場所を見回り満足した所でシェレファンへと戻ったのだった




深梅『あ〜!楽しい事はすぐ終わっちゃう!!』




ウトピアからの帰り、自宅へと戻るべく夜の海原をホウキで飛びながら深梅は「もっと遊んでいたかった」とため息をついていた



リーフ『また来れば良いじゃん、たまに行くからこれだけ珍しさと楽しさが生まれるんだよ』



ね?、と微笑むリーフの横にはそうだと肯定の意で頷くセザールもいた


たまに来るから珍しさがあるのは確かだ、異世界の新鮮さがリーフ達の中で未だに失われていないのはたまに来るから、である



深梅『むー、分かってるよー』



もちろんそれを知らない深梅では無いので、既に次はいつ日本へ行けるかな〜、と妄想中ではある


考え事して落ちるなよ、とユリアは注意を促しながら段々と近付く自分達が暮らす島、シェレファンの夜景を眺めており意外に遠くからでも王が住まう城は見えるものなんだと少し思っていた


因みにシェレファンは、というかこのマニフィークに暮らすランリア族を含めた5つの種族には全て王と呼ばれる者がいる、王政なのだ



シャノン『ねぇ深梅、そんなに日本が恋しいなら私が帰るまでの道中この音色を奏でてあげるよ、アステリ・ルーデレ』



未だにちょっとだけ不満そうな深梅に、シャノンは優しく呪文を唱え手には篠笛が握られていた


シャノン『まだ練習中なんだ、間違いは大目に見てね』



少し恥ずかしそうに笑いながらシャノンが奏でたのはシェレファンに伝わる誰でも知る童謡だった


いつも知っている華やかな音とは変わり、和楽器らしい落ち着いた静かな音色をシャノンは奏でその音色に深梅達は聴き入り誰かが喋ること無くスっと心に入る落ち着いた音色をシェレファンの夜景と楽しみながら、深梅達一行は自宅へと帰っていった

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