92.chapter
そろそろIFの世界の短編集が載せたいなー、とか考えています。
とても馬鹿馬鹿しいお話なので読む価値はないですが。
そんなこんなで92.chapter投稿です。
「ま、人の好意は素直に受け取っておけ。よし行くぞ」
どこにですか。
っていうか何で突然服とか言い出したんだろ。玲には似合わない。
「このデパート、レディースの店が確か5階にあったよな」
玲が誰にともなく問うと、
「はい。確か私の記憶が正しければ6、7店舗はございましたかと」
「刻、何でそんなこと把握してるの?」
「記憶力には少々自信がございまして」
まじですか。っていうか本当に買いに行くんだ。
服とか全然いらないんだけど。
「いやでもやっぱり良いよ。服って高いし。お返しもできそうにないんだもの」
「気にしない気にしない。俺はお前より年上だぞ? 見返りなんか求めないよ」
そういう問題でなく。そもそも借りっぱなしって性に合わないというか。
「……なんかモヤモヤするの、気分的に」
「律儀だよなお前って。んじゃ日頃頑張ってるご褒美」
ご褒美なら美味しいものとかの方が嬉しいけど……まぁいいか。
そんなこんなでレディースの店を見に行くことになった。




