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この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。  作者: 天音 神珀
episode.1    この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。
70/167

69.chapter ◆

 放課後。再びイベントの時間がやってきた。


 部活である。


 私が所属するのは部活は文芸部。活動内容は……まぁ、小説を書いたりとか。それを部誌に載せたりとか。まぁ残念ながら、私に言わせればあまりぱっとしない部活。でもまぁ、気楽だから嫌いではない。


 攻略対象が居なければ、の話だけれども。


 さて、今回のイベントで紹介イベントは最後だ。紹介されるのは――


「先輩っ。話聞いてますか?」

「え? あ、ごめんね。ちょっとぼうっとしてた」


 シナリオ通り、申し訳なさげに笑ってみせると目の前の少年はしょうがないなと言う風に笑い返してきた。


《文芸部所属1年の後輩。かんなぎ 夢夜ゆめや君だ》


 あ、脳内で文字が浮かんだ。「ヒロイン」が思ったこと、か。そっか、確かにそんな名前だったね、後輩君。


 キャラ設定としては――敬語系のショタ、といったところか。一見可愛らしいけれども、まぁ中身は……あまり思い出したくない。


「巫君、ごめん。もう一回……話してもらってもいい?」

「ですから。先輩の書いた小説を、読ませていただけませんか?」


 ……。私、小説書いた覚えないんだけど。


 確か、本来のイベントでは……

「先輩っ。話聞いてますか?」

「え? あ、ごめんね。ちょっとぼうっとしてた。巫君、ごめん。もう一回……話してもらってもいい?」

「あ、はい。先輩、小説まだ書き始められていないんですよね? 僕もなんですけど、よろしければ一緒に考えませんか?」

 ……だった筈。


 ……またバグか!


「えっと……小説は……まだ、書き始めてないんだ。だから、読ませてあげられない。ごめんね」


 困ったようにいうと、夢夜は首をかしげた。


「でも、今日、部長が来ますよ?」


 うん、それは知ってます。イベントでも来るもの。でも、それが何だって言うんでしょう?


「えと……部長が来たら何か困るのかな……?」

「今日、あらすじを提出するように言われてましたけど……」


 ……。


 何その話知らないんですけど。

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