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この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。  作者: 天音 神珀
episode.1    この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。
57/167

56.chapter ◆

「だ、大丈夫ですよこれくらい」

「だめ」


 保健師は私の手をやや強引に引いて保健室まで歩いていく。


 あの、皆様、私はささやかな質問をしたいのですが、よろしいでしょうか。ダメとか冷たいことは言わないで下さい。泣いちゃいます。


 えー。あのですね。本当にくだらない質問なんですが、皆様の学校――小学校でも中学校でも高校でもいいんですが、保健師の方ってこんなに強引なものでした? もっと適当じゃありませんでした? っていうか私ならこんなのは放っておくんですが、皆様だったらいかがでしょう。自分で平気って言ってるし、連れてかなくてもいいじゃん? とか、思いません? なんでこんなにも積極的なんでしょうかね。乙女ゲームは奥が深いです。


 保健室に入ると保健師は私の傷を水ですすいだ後、椅子へ座るように促す。それに従うと、保健師は綿をピンセットに挟んで消毒液と共に持ってきた。


 これ()みるので、ほんと嫌です。イベントとはいえわざわざ自分から転ぶのって躊躇(ためら)いがありますよやっぱり。


「沁みる、よ」


 知ってます。焦らす必要ないので早く終わらせ――ッッたぁあああああああ!!


「っ……」


 いやコレ顔顰める程度で済むような酷さじゃないからね! ほんとに沁みる!


「大丈、夫?」


 この顔見て大丈夫だと思うならそのまま眼科に行ってください!


 とは言えないのでイベント通りに……っ


「大丈夫、ですっ」


 もう帰りたいー!

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