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49.chapter
「ちょっと洗面所行ってくる」
「ほーい」
適当だな、あの子。まぁいいけれども。
洗面所に着いた途端、私はまず洗面器の栓を閉めた。それから全力で蛇口をひねり、水を溜める。
そして思い切りそこに顔を突っ込んだ。
(な、何やってんの)
さしもの少年も慄いている。どうやら奇行に映ったらしい。大丈夫です、まだ頭は正常に動いていると思われます。
何故こんなことをしているかあなたはご存知でせう?
(いいから早く顔出しなよ!)
ほぇーい。
「ぷはぁっ」
顔を出して空気を吸い込む。それから爪で引っ掻くようにして頬を水洗いする。
「あー疲れた。もう色々ありえない」
(それはこっちの台詞。いきなり水に顔突っ込んで何なの?)
自分でもわかりません! とにかく頬の気色悪い感触を消したい一心で。
(それで溺死しようとしたの? もうバグにもならないんだけど。馬鹿なの? 猿なの? 猿に失礼だよ? 死ぬの?)
わーい。
的確な悪口ですね。本当に、有り難うございました。




