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46.chapter
侑香は部屋にいなかった。トイレにでも行っているのだろうか。
あのー。
(なに?)
少年に声を掛けると、少年は不機嫌そうな顔でいかにも嫌そうにこちらを見てきた。うん、そんなあからさまな顔をされずともいいかと思いますよ少年。
それは置いておくとして、何かここ最近バグが続いてますよね。
(…………。前回もその前もバグがあったね)
その前もあった気がします。
(………)
? 何か考えていらっしゃる。思い当たる節でもあるのだろうか。
(バグが続いてることに、勿論原因はある)
え。知ってるんですか?
(知ってる。でもそれは君が気づかなきゃいけないことだから、僕からは言えない)
………? 私が気づかなきゃいけないこと? 私がやっぱり何かしたんですか?
(何かしたかと言われると難しい。した、ともしてない、とも言える。でも今明確なのは君はバグを肯定してしまっている)
…………肯、定?
私が訊ねるように見上げても、少年がそれに答えることはなかった。




