46/167
45.chapter
「………えぇっと、あの、どういう意味でしょう?」
丁寧に聞き返してみると、保健師は目を伏せて、
「………やめた」
「はぁ?」
ダメだ。何なんだこの人。よく分からない。結局何がしたかったのかお聞きしてもいいでしょうか。
私には理解不能でした。びっくりするくらい意味不明でした。ごめんなさい。何かよく分からないけどごめんなさい。
「空が、啼く」
「あの?」
「寮に戻った方が、いい、かも。涙に、濡れてしまうから」
電波だ。完全な電波さまだ。
なくって何だ。私は泣いてません。
「じゃあね」
「はあ」
結局何だったんですかね。
私は去って行く電波さまの背中を見ながら、瞬きを繰り返すしかなかった。




