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この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。  作者: 天音 神珀
episode.1    この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。
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11.chapter

「はー、はー、はー……」


 意味もわからずとにかく逃げて飛び込んだのは女子トイレでした。

 まぁ定番?ですよね、うん。


「とりあえず……何で逃げさせたのか聞いてもいいですか……」


 荒い息を整えながら問うと、彼は物凄く苦い顔をした。


 お説教ですか、まさかの。


(とりあえず君さ)


 あ、はい。


(危機感持とうか)


 危機感?


(後先考えずに行動して攻略対象と接触。顔も確認されて、逃げたと思ったら今度は不審者に絡まれてさ)


 うっ。


 っていうか一つ聞きたいんですけど、あの人は何ですか?

 ただの不審者?


(そんなわけないでしょ。バグに決まってるじゃない。あれが今までのルートで出没したことあった?)


 ありませんでした。


(あんなのが普通に出てくるわけないじゃない。っていうかほんとに何なのあの不審者。あれだけは勘弁してよね、見るに耐えない)


 彼はぼそぼそと独り言を言った後、私を見て厳しい表情を見せた。


(鐘が鳴るまでここにいて。ここから出たりなんかしたらくびり殺すから)


 (こわ)っ。

 でもちゃっかり片手にペロペロキャンディを持ってる所は可愛ら、


(死にたいの?)


 すみません調子に乗りました。


 頭を下げる私を呆れたように見やり、彼はペロペロキャンディを舐めながらふっと掻き消えた。

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