100.chapter ◆
「あら、ご存知なのね?」
ご存知もなにも……私は今までに何度もあなたのせいで酷い目に遭ってますから。
で今日は一体何の用ですかね……嫌な予感しかしないんですが。
「っていうか水宮様を呼び捨てですって? 信じられないわ!」
「何様のつもりよ!」
月華院 泉のつもりです。っていうかつもりじゃなくて月華院 泉です。
いや、あのさ。多分、この子達勘違いしてるよね?
月華院 泉は水宮様を誘惑する悪女で、その癖他の男に貢がせてたっていう感じの、恐ろしい勘違いしてるよね?
「あー、あの。盛り上がってるところ申し訳ない。多分勘違いしてると思うんだ」
「ふざけんな悪女が!」
わぁ恐い。お嬢様がそんな言葉遣いをしてはいけません。
「っていうかちょっと待って。……いや、それなに? まさかナイフ? 犯罪ですよお嬢さん。……いやちょっとほんとに待って待って、話せば判る!」
私が叫ぶのも、意に介することなく彼女たちは狂気じみた笑い声をあげる。
「判るわけないわ、悪女の言うことなんて。それでは月華院の悪女様? 恨むのならご自分の行いに恨まれてくださいね。あの世で深く後悔なさると良いわ。永遠にさようなら――くすくすくす!」
まるで全ての時が遅く遅く、魔法でもかかったかのように遅くなる。
目の前に、胸部に、腕に、足に。
鈍色の光を放つ獲物が迫り――私の意識はそこでぷつりと途絶えた。
【BAD END 排除】
皆様、御読了、ありがとうございました。
「この乙女ゲームは死亡フラグが多過ぎます。」episode.1は終了となります。
これから本格的にルート攻略となりますので、是非ご攻略下さいませ。




