prologue
前半、全くないと言っていいほど糖度低いです。
後半では糖度高めで、涙を誘えるくらいにはしたいですが。
基本バッドエンドが多いのでご注意ください。
また、最終的にはハッピーエンドにするつもりですが、逆ハーエンドになる予定です。苦手な方はご遠慮下さい。
ゴンッと鈍い音がしたと思った時には、真っ白な床が目の前に広がっていた。
「………っつう」
「おつ」
無感動な声が耳朶を打つ。
恨みがましく見上げてみると、頭上には見慣れた少年の姿。
そしてそのさらに上には光の差し込む小さな穴。本当は大きいのだが、ここからはとても遠いので小さく見える。私はあそこから落ちたのか、とぼんやり考えてから私は頭上の少年に、
「あの、私そろそろ生き残りたいんですが」
「そんなのプレイヤーに言ってよ。ま、今は〈Now loading…〉の真っ最中だろうけど」
「もうやだ……」
「弱音吐かないでよ、鬱陶しいな」
少年はひらひらと手を振る。何故かペロペロキャンディを舐めながら。
「ほら、さっさと再チャレンジしてきてよ。Now loadingが長引くでしょ」
「ずっとここにいたいです」
「バカ言わないでくれる。あーあ、だから頭が悪い奴に付き合いたくないんだよね」
少年は可愛らしい顔を歪めてため息を吐いた。ため息を吐きたいのは私の方です。
私は立ち上がると、念のために埃を払っておいた。
今回の死因は確か……屋上からの転落死、か。何回も経験してるけど、自分の意思で死んでる訳じゃないし、怖いことに変わりはない。再チャレンジなんて本音を言えばごめんだわ。
……なんて言っても仕方ないよねー……はぁ。また頑張りますか……
少女は今日も繰り返す。殺され、死に逝く運命を。
Where is my normal end?
I will die again today.