キックべース
小学校で体育は嫌いだった。
鉄棒は怖くてできない、ドッジボールは逃げるだけ、サッカーは顔にボールぶつけられる(ボーっと立ってたらサッカークラブの子のシュート喰らって保健室行きました)。ポートボールはルールわからん。マット、跳び箱はめんどい。バスケはボール来るとキョドる。野球は覚えてない。縄跳びは疲れる。
でも唯一好きだった種目が、キックベース。
キックベースは、ルールが野球で使うボールがサッカーボールみたいなスポーツ。(確か)
ピッチャーの転がしてくるボールを蹴っ飛ばすのが快感。ヒットも良く打てたし、楽しかった。
そこそこ活躍できてたと思う。
小5のとき夏休みに、村内地区別球技大会があった。種目はキックベース。
小5の当時の俺はすねていて、「めんどくせぇ」と思っていたが、母親に無理やり行かされた。
出場するのは小中学生で、中学生がスタメンなので、出番はない。
「あーだりぃ。こんなもん、来る意味ねぇじゃん」と思った。
だが、試合終盤に監督の大人の人から声がかかった。
「最後だけでも、出なよ」
(建前)「いや…ちょっとそれは遠慮したいっていうか…この大舞台に出るのは恥ずかしいって言うか…恐れ多いっていうか…」
(本音)「うっせーなこのオヤジ。めんどくせぇし早く帰ってゼノギアスの続きやりてーんだよ。こんなあちぃ中引っ張り出されて。俺は勝敗とかどうでもいいんだよ。運動会とかでも優勝にこだわらないし」
小5は俺を含めて二人いた。
今の俺はチビだけど、当時は身長高い方だった。すでに155くらいだったかな。
で、身長が高いということで、二人のうち俺が選ばれた。
さて、結果はどうだったかというと…
ヒットを打った。
出塁したよ。
その後、ホームインしたかどうかは覚えてない。
覚えてないってことは、駄目だったのかな?
同い年の子に「試合出れて、ヒットも打ったしいいな~」って言われた。そうですか。あっそ。
試合の結果は覚えてない。多分負けたと思う。
試合終わった後、焼肉屋で打ち上げした。おいしかった。
小学生の時、なんであんなに冷めてたんだろ?
家でゲームするだけにしか興味がなかった…。