…あしくらい閉じなさい
ここまでの描写なら15禁の範囲ですよね…?
アウトでしょうかね…。
特に盛り上がるところはないですので。
「えええええ、と…」
一心不乱に私の胸を揉みしだいている所悪いのだが、非常に殴りたい。私には貞操観念と言うものが存在していましてね…。
では何故殴らないのか、と聞かれれば二つある。まずは、体が目の前の人の能力か何なのか、体が動かないのである。これは非常事態だ。そして次に、巫女だからという点もある。巫女さんって殴っちゃあいけないでしょう…なんかまずいことになりそうな気がする。この世界は特にそういうの厳しそう。
「変な子」
「そう、ですか…?」
「神子って聞いて目の色を変えないところが」
これは、クーラドヴォゲリアが気に入るかもしれない…原因?
と独り言を交えつつ、胸を揉む。
ちょ、やばい。ガチで変な気分になってきた。
「そして、髪も短い」
するりと長い手が私の鎖骨をなぞり、首に顔に手が移動していく。
ヤバイ、これはヤバイ。誰か助けて、マジで。
かなり冷や汗が出ていて、背中のシーツ辺りが冷たい。
「顔、強張ってる」
「ぎょええええええ!」
頬を舐められ、驚きと恐怖と羞恥が混ざり、変な声が出た。
「…まぁいいや」
「ちょちょちょちょ!!」
その太股に置かれた手をうえに持ってくるな!!
「だ、駄目っ…!」
「大丈夫。俺、子供作れない。神子の力の影響で」
「んなこと言ってねぇよ!!」
駄目だ、こいつ!根本的に考え方が違う。
「…どんな声出すかな」
「っひ!」
お前…!
・
・
・
もう駄目だ。私はこのままこの男にやられる。助けを何度望んでも、誰も現れない。いや、神子の寝室とか容易に入ってこれる場所じゃないんだろうけど。
「…っは、っは」
「…も、いい?」
「い、や、です!!!!」
「挿れるね」
あああああああ、駄目だこいつなんとかしないとって…私がか!無理だろ!
「無理無理無理無理!!!」
「大丈夫、痛くしたりしないから」
バーン!!
「「っ…!」」
私に挿入されたものが立てた音じゃない。寝室にとんでもない音と風が巻き起こり、強烈な光が放たれ、相手の動きが止まったことで私はなんとかギリギリ免れた。
「…よくわからんが、助かった…」
「…誰だ」
ナチスだっけ?いや、違う。そんな悪そうな名前じゃなかったような…が低い声で相手を威嚇すると、高らかな笑いが聞こえてきた。
この声は…!
「王子!」
「シャク、―――――――」
ごめん、わかんない!でも、どうしてここに?
天蓋を捲り、笑顔の王子が入ってきた。
ちょ、私、股開いたままなんですけど!いい加減、体を自由にして!!
「クー、――――――― シャク」
「ゼア」
嫌そうな顔をするナチさんに対し、満面の笑みを浮かべた王子はナチさんのの胸倉を掴み上げた。そして、天蓋の外へ引き摺っていく。
王子>巫女なのかな?…王子<巫女でも、王子は気にしてなさそうだ。
「…あしくらい閉じなさい」
「あ、クーさん……すいません、体が動かないんです」
後から入ってきた、クーさんにかなり呆れられた。でも、仕方ないんだ!体が動かないからね!
「あなた、あの男の目を見たのですか」
「え…見ましたけど」
「…それでにげるものもにげられなかったのですね」
王子なんか、俺は胸をさわってぶんなぐられたのに…。とか言ってましたよ。
そう言ってクーさんは私に手を翳した。一瞬、私の体が光った後、私の体が弛緩し、脚がなげだされた。体の自由が戻ったのだ。
「…助かったぁ」
「一応、ていそうかんねんはあったんですね」
「乙女に失礼な」
クーさんに全裸を見られているのはかなり居た堪れないので、汚れていないシーツを手に取り、体を包む。
「そう言えば、日本語うまくなりましたね」
「…ちょっとがんばりました。話し方は、お手本のあなたが、いますから」
それはお手本になれるところから、私を褒めてんのかなんなのか。
「手紙からの上達っぷりが尋常じゃないですよ」
「…やっぱりへん、だったでしょうか」
「…片言でしたね」
「かたこと…」
私の肩に触れ、もう一度言えと言う。どんだけ勉強熱心よ。
『片言、ですよ』
『あぁ、片言ですか…。片言を日本語で言うと「片言」なんですね』
全部片言って言ってるけどね。
と悠長にクーさんと話していると、外から凄い音が聞こえてきた。
「え…何事?」
王子と巫女…なにしてんの。
「…彼らはおさななじみなんですよ。だから、すきんしっぷとでも言いましょうか」
「…へぇ」
外の様子が見えるようにクーさんは天蓋を捲ってくれた。天蓋の外では、王子が剣を持って火を纏っていた。一方、巫女は訳のわからないオーラみたいなものを纏って、ぶつかりあっていた。
「魔法vs超能力みたい」
「ここのはまほう、ではなくまじゅつです」
「まじゅつ、ね」
クーさんに睨まれたからもう言うのをやめよう。目の前で行われてる喧嘩でも見ていよう。
笑顔の王子(黒笑み)vs不機嫌な艶かしい巫女。どっちが強いのだろうか…。なんて思っていたがすぐに決着はついた。国一番の魔術師と呼ばれるクーさんが強制終了したからだ。