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雷の鳴る帝国  作者: 葉月 優奈
一話:青雷のベルーナ
12/56

012

夜の田園地帯は、街灯もないのでさらに暗い。

僕は、イグアスと二人で歩いていた。

夜になると、カエルが田んぼで鳴いていた。


僕とイグアスは、あぜ道をゆっくり歩く。

誰もいないし、民家も離れていた。

農家はかなり遠くの明かりのところから、ここに働きに来ているだろう。

しかも、田んぼの周りにあるぽつんとある家は明かりもついていない。


「あそこの家だな」

僕とイグアスはたった一か所だけ、明かりのついた家に歩いていた。

そして、彼はあぜ道から出てきた。


「こんな夜に、お散歩か?」

出てきたのは、廃墟にいた農夫のマグワ。

僕はじっと見ていた。僕の後ろで、イグアスが警戒した様子で立っていた。


「田んぼの見回りだ」

「いいや、違う。君は、これから雷獣を呼び出そうとする。

君が隠し持っているのは、魔術具の魔術針だね」

僕の言葉に、マグワは右腕にある針を隠した。

そこにいたのは昼間の、シャツ姿のマグワではない。

長袖を着ていた男は、口元に笑みを浮かべていた。


「あんた、旅の人間じゃないね」

「既にわかっているんだろ?僕らの正体……」

「雷鳴師、国の機関か」

マグワは、横に飛んで針を飛ばしてきた。


同時に、僕は機械の剣を取り出してはじき返した。

反応した剣で、僕は針の行方を見たが一本だけ僕の後ろに飛んでいく。

それでも、イグアスが反応した。

拳銃を抜いて、そのまま針を撃ち落とした。


「あたしもいるんですけど」

僕の後ろにいたイグアスは、拳銃の煙を吹いていた。



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