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戦火のアンジェリーク  作者: 伏水瑚和
Ⅰ.Australia
1/61

序曲 ~ 望郷

 1938年。夢を追い、恋をして、この残酷な世界で歌ってた。


【閲覧ありがとうございます。お手数ですが作品全体の概要を、必ずご確認下さい。】

 

 『故郷』と聞いて、人は、何を思い出すものなのでしょうか? 育った家、家族、土地、料理、子供の頃の自分……


 懐かしさと共に郷愁の思いを()せ、『そろそろ帰りたいな』と、躊躇(ためら)いなく願える場所。赴けば、いつでも温かく迎えてくれる場所。


 そんな存在がある人は、おそらく()()なのだと思います。そういう意味なら、私も幸せなのでしょう。

 ただ、どれにも、()()の面影はありませんでした。



 澄み切った青い空、綿菓子みたいな白い雲、ターコイズグリーンに染まった大海。緑薫る広大な草原。

 色鮮やかなオウム、愛らしいコアラ、突風のように走るエミュー、大地を跳ねるカンガルー…… 私が育った地と、友達でした。


 何処(どこ)で生まれたのか知りません。産んでくれて、暫く暮らしたという、両親の顔も覚えていません。

 この自然豊かな国の片隅に()る、美しい海と隣接する田舎町が、私の故郷でした。



 地球上全ての生命(いのち)の始まりで、生物に多大な恵みをもたらし、幼い頃全てを知っている、あの壮大な海が、私の――故郷(ふるさと)


 ――ただ、歌っていました。


 いつもの海辺で、見知らぬ外の世界を夢見て、()()を求め、乞い、願いながら……



【閲覧ありがとうございました。いいねや一言でも良いので、ご感想を頂けると嬉しいです。評価、レビュー歓迎致します。】

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