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 行きの電車の中ではそれほど飲み食いはしなかった。そろそろ腹が減ってきたところにいいにおいが立ち込めて来た。豚肉の味噌漬けで有名な安田屋だ。

「昼、どうする?」

 そう言った組長の腹の虫が鳴く。

「そこの安田屋を入ったところ…」

「パリー食堂でしょう!」

 日下部が提案しようとすると、小松が即座に反応した。

「そう! そこでどう?」


 パリー食堂。昭和レトロな洋食屋。

「先ずはビールでしょう」

 反対する者など居るわけがない。




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