第5話 「ブルークーヴァンの暗黒卿ルドゥリナブー」
ブルークーヴァンの首都、ブルナヴェーレには、巨大な城要塞が立っていた。
ブルークーヴァン帝国の、皇帝、リヴェルリアン一世が、治めていたが、その裏で暗躍する大臣にして暗黒卿ルドウリナブーが、魚人達と暗躍していた。
「陛下、いかにしても、隣国、コミュテーが滅びるのも時間の問題ですぞ。」
「新兵器の開発は順調か。いかにしてもこれから、9の国の一つ一つを潰していかねばならんのだぞ。かくしてはカスピ海人の虐殺も行わねばならん。」
「陛下、それは安泰ですぞ。我々の祖先はアトランティスの民。カスピ海の民とは友好を結ぶべきなのではないでしょうか。はるか彼方我々の祖先が、この国とカスピ海に文明を築き、世界を創立した。今現在では、叛逆を辿る一方ですぞ。」
七賢人の1人で、元老院のミェルナ・シェコビ・ルナケ・リヴァは、リヴェルリアン一世は立ち上がり意見を唱えた。
「鬼核弾の残りは現在もこの国、そして、リアナヴェルデ帝国にも残っているものとされています。しかしまた奇岩城が活動を開始すれば、我々の命や、国民の命危ないのでは。」
評議会や、元老院が集まる会議にて、ルドゥリナブーが、リヴェルリアン一世に、訴えかけた。
貴族出身のルドゥリナブーは、ブルークーヴァンが独立国となった際、共和制を廃止し、王政を復活させた。
政権の全てを、リヴェルリアン一世が、持つという権利の元、新憲法を定めた。しかしそれは表の発表であり、裏では、全ての政治形態は、ルドゥリナブー率いる、元老院が行っていた。
元老院のルドゥリナブーを入れて、七賢人が、評議会と対立していた。陸上で言う所の、国会議員の、退職後の組織こそが元老院である。
ルドゥリナブーは、アトランティスの復活を願う民であった。
核弾頭を、保有してコミュテーや、リアナヴェルデ帝国ですら、滅亡を企んでいた。
かくして行政の内容は核弾頭の核実験の大量実施ブルークーヴァン国間での内戦や紛争の調停。
そして税金、兵器の開発、軍隊、自衛隊の増隊など多岐にわたるが、その一方で、アトランティスへ戻り、再び連邦を築くことを最終目標としていた。
そしてはるか昔、アトランティスの民が開発した超進化生命体魚人との協定。
それにより、ブルークーヴァンには、大量繁殖した魚人や、魔術を手に入れた魔魚人が、住み着いており、人類は、遥か先にある滅亡への脅威を感じなければならなかった。
「大臣、いいですか、我々にお任せ下さい。既に、コミュテは、我々の手の内に落ちると推測出来ます。奴らをこの手で殺すまで、時間の問題です。明日、コミュテーの街に、核弾頭を4つほど落とします。そこで、何人の人間が犠牲になるか楽しみですぜ。」
そして不意に笑みを浮かべたのは、ブルークーヴァンの軍隊大将、ブルキッシュだ。先程ブルキエラ大平原にて、コミュテー軍と激突した際
指揮を取っていた。




