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第9話 「ミサイルの脅威」



「お前達すまんな。こんな事もあるかと思い、来て貰って申し訳ない。」


スタンフォードは、アリュテシアのメンバーに誤った。


「いやいや俺たちもあんたには世話になっているからな。俺達が来たって事は、あんたに協力してもらいてえんだ。ブルクーヴァンの暗黒卿ルドゥリ・ナブーの暗殺をな。」


アリュテシアのロナーズ・スタークは、概要を説明した。


「一般的には、やつが裏で暗躍しているのを知っている国民は少ない。しかし奴の影響で無数の死者が出ているのには違いねぇんだ。なんつったってブルクーヴァンの暗黒卿として政治を陰で操ってるのは奴だからな。」


「暗黒卿??。一体何ですか。それは?」


「ああ。いわゆる、闇に落ちた連中の事さ。元々ブルクーヴァンとコミュテー、アーリフィア、ローウェエルヘンは、元々仲良くやってたのさ。それが、ブルクーヴァンにルドゥリ・ナブーが就任してから全てが変わった。奴は共和制を廃止し、独裁政治に足を染めたのさ。恐るべきミサイルを開発して、この世界を、ぶっ壊そうとしているのも、奴らの考えだろうな。」


アトラスの質問にロナーズは答えた。ミサイルが放たれようとしている世界。

この世界の在り方が変わろうしている。暗部達の存在が、ブルクーヴァン、アリュテシアなどの帝国の存続を危惧していた。


「ルターパウゼ様の死は悼まれません。最後の最後まで人間的にも素晴らしい方でした。私にはあのお方の死が最後まで受けいれられないのです。」


アリュテシアの女性能力者のユリウス聖教徒のクラリス・ヴィアンは密かにお祈りを捧げた。

彼女は、金髪の女性であったが、しなびくような髪からユリウス聖教徒の1人であることが理解できた。


「スタンフォード様、どうか無慈悲な死を遂げた。ルターパウゼ大司教様と修道院の子供達を慰めのお祈りをさせてください。」


「修道院は確かこの辺であるな。」


スタンフォードとアトラスらは、修道院へやってきた。しかしそこは血溜まりのように死体が散らばり、鮮血が飛び散っており、かつての面影は一切残っていなかった。

子供達は皆、首を切られ無惨に死に絶えていた。


「こんなのアリかよ。許せねえだろ。宗教のためとはいえ、畜生、ブルクーヴァンの連中は何を考えてんだよ。」


クラリスは、1人の男児の遺体を担ぎあげた。彼はユリウス教徒の聖児としてルターパウゼに育てられた。ルターパウゼは孤児であったショーンを助けると、修道院に入れて育て上げた。

ユリウスは聖児として育てられ、ルターパウゼの愛弟子の1人となった。


「大司教様、絶対必ずや犯人を捕まえて、この手で処刑致します。ですので、どうかお慈悲を。」


クラリスは、術式を唱えた。聖ユリウス教ならではの術式により、ショーンの遺体は埋葬された。

アトラスとスタンフォードらは、A(アリュテシア)のメンバーと共に、修道院の教会を訪れた。ローゼン=メーデーに殺害された25人の聖児の葬式が行われた。

アトラスは、手を合わせながら、目をつむった。


(いくらなんでもひどすぎんじゃねえか。)


午前10時時計は刻刻と迫っていた。

1機の潜水艦がナルティ・ミダリナの街へ侵攻した。そしてナルティ・ミダリナの空へ落とされた1つの核ミサイルは凄まじい勢いで閃光を上げた。次の瞬間、赤い閃光と共に凄まじいまでの炎と1000℃を超える熱線が押し寄せた。


するとルターパウゼは何かを察したのか、その術式を唱えた。その瞬間、黄色い閃光がアトラスらを覆った。


「これは??」


「核のメルトシールドです。伏せて!!!」


次の瞬間、凄まじいまでの熱線が押し寄せた。

その熱線は教会を吹き飛ばした。そしてナルティ・ミダリナの街は、一瞬にして吹き飛んだ。


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