表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ショウカンビト  作者: 十八谷 瑠南
本章 ~カケルのお話~
72/162

イアトマ国にて

ナナの突拍子もない提案を聞いてからカケルはもういつもの毎日に集中できなくなっていた。

楽しみで、楽しみで、とんでもなく楽しみで仕方がなかったからだ。

もちろん、教室はいつもどおり息を殺して過ごしていた。

だが、何か楽しみが待っていると辛い毎日をいつもどおり過ごしているのにまるで夢の中にいるようなそんな気分になるものだ。

とにかくカケルはウォーキンシティに向かうまでの一ヶ月間、いつぶりかわからないくらいに学校を辛いと感じなかった。

学校の長期休暇は一ヶ月と少し。

生まれてから一度も旅行したことがなかったカケルは一ヶ月も外国で、しかも世界最大の都市ウォーキンシティで過ごすことができることに現実味をなかなか感じることができなかった。

そんな夢の中にいるような日々の中でカケルとナナは放課後になると、例の廃屋で日が暮れるまでよく喋った。

今までのショウカンビトとしてナナがどんな願いごとを叶えてきたのか、ナナの昔話はとても興味深く面白かった。

なによりも200年もナナが生きていたことにカケルは心臓が止まりそうになるほど驚いた。

「お前、そんなおばあさんだったのか?」

ナナはむっとして目の前に置いていた缶コーヒーを飲み干した。

「ショウカンビトは年も取らない。不老不死、そして不死身の体でもあるのよ」

「じゃあお前はずっとそのままの姿なのか。この先も」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ