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ふしぎなデパート  作者: みつ


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3/3

後編

そのとき、誰かの声がしました。


「さっちゃん!そのまま、まっすぐに走ってエレベーターに乗るんだ!」


さっちゃんは、言われるままに、エレベーターに乗りました。さっちゃんが、エレベーターに乗るとドアが勝手に閉まりました。


さっちゃんには、エレベーターが、上がっているのか、下がっているのかも分かりません。


エレベーターが急に止まり、ドアが開きました。


真っ暗でした。

誰かの声が、また、さっちゃんに聞こえました。


「さっちゃん、とにかく前に走るんだ!」


「こんなに暗いのに、そんなこと出来ないよ!あなた、誰なの?!出てきて助けて!!」


さっちゃんは、涙をポロポロこぼして叫びました。


「……それは、出来ないんだ!でも、僕は、いつも、さっちゃんに応援してもらっているから、さっちゃんの力になりたいんだ!

さっちゃん、前を、よく見て。何か光っているのが見えない?それに向かって走るんだ!」


さっちゃんは、暗闇を、よく見てみました。確かに、かすかに何かが光っています。


さっちゃんは、その光を目指し、思い切って走り出しました。


走れば、走るほど、その光は、強くなり、さっちゃんに近づいてくれている様でした。


すると、後ろから魔女の声がしました。


「待て~、待っておくれ!私のエモノ……。」


力なく聞こえる、その声の方に、さっちゃんは、決して振り向かずに光に向かって走ります。


もう光は、目の前です。

(あと少しだ……!!)



そう、思ったとたんに、さっちゃんは、温かな光に包まれました。





「……さっちゃん、着いたよ!さっちゃん」


さっちゃんは、お父さんの声で、目が覚めました。車の中に、いました。お父さんが言います。


「お父さん、ちょっと用事があるから……」


「ダメー!!

お父さんも、私とデパートに行って、スターくんのグッズを探すの!!」


「うーん、わかったよ。でも、さっちゃん、今も手にスターくんの人形を持っているじゃない?」


「え?」

さっちゃんは、自分の腕の中を見てみました。


さっちゃんの腕の中には、

マントはボロボロになり、顔は泥だらけのスターくんの人形が確かに、ありました。


(おしまい)

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