〜肝試しの準備〜
夏休みが始まって2日が経った。
今日は、主催者の三人と、私達四人が集まって、下見をすることになっていた。お昼近くの11時。合計七人が四丁目の公園に集まってから目的地に出発した。
「ここだよ。着いた!」
約10分くらいで着いた。丁度いいくらいの時間だ。
「え?…こ、ここ?」
遥は少しビビってるらしい。
遥がビビってるってことは、誰も気付いていないようだ。
「いい場所だな!お前らよく見つけたな!」
寛太はすごい興奮している。そうだな!と相づちを打つ斗真。
幽霊が出たという証言がない、ただふいんきが怖いだけの場所。葉が生い茂っていて、奥には、つたにまみれた屋敷がある。それだけで皆は『怖そう』思ってしまう。
皆で道を造るため、軽く草を刈った。それだけで汗が雪崩れのようにたれてくる。
「ふー。ちょっと休憩!」
最初に弱音をはいたのは、斗真だった。辺りを見渡すと、随分綺麗になっていた。
「大分綺麗になったし、コンビニに行ってアイス買って来るか!」
勝手に言って勝手に納得して、寛太は先頭をきって歩いて行った。
「あ!ちょっと待って!私も行く!」
彩が寛太について行った。
「ソーダーのアイス買って来て!」
行くのが面倒なのか、斗真は大声で叫ぶ。
「俺も、なんか適当に買って来て!」
晴人も大声で叫ぶ。
「お前らはいらねぇーのか?」
斗真が草を刈りながら聞いた。
「え?私は…なんでもいい。」
私は草刈りに夢中になってて、あんまり聞いていなかったけど、適当に応えた。
「うちもなんでもいいや。」
「ん。了解。寛太!!後は適当に買って来て!」
大声で斗真は寛太に伝える。
「よし!俺達は草刈り続けますか!」