龍次君の1日の終わり
···球打つの飽きた。
打ち始めて一分ぐらい?
自分の集中力のなさにびっくりだ。
まあ勉強は割と続くし、良いだろう。
飽きてしまったのはしょうがない。
また、ヒトラー談義を聞きに行くとしよう。
俺は新井のもとへ···(あれ?新井···って誰だっけ?)
·······紹介しよう。三年二組新井由伸君、そしてもう一人 三年二組古橋正太郎君である。
ヒトラー談義を交わしていた二人である。
前に名前を出さなかったのは····そ、そう!! 沢山名前を出されても覚えにくいだろうという配慮である。
さて、この話は終わりにしよう。
ちなみに、ヒトラー肯定派が古橋、反論してたのが新井である。俺は特にどっちというわけではない。
たまに相づちを打ちながら聞く。だんだん飽きてきた。他に移動しよう。
こんな感じで各地を転々としながら時間を潰す。
「片付け~~」部長の声が響く。ふぅ、 ようやく終わった。
と、このタイミングで顧問がやって来た。
(なんで来たんだよ、このハゲ。)全員の心の声が揃う。
この顧問は数字の教師ということもあるのか、かなり面倒くさい。
「少し終わるの早くないか~?」ハゲが呟く。特に三年に向かって。ほんとこの人嫌い。
はぁ帰るのが遅くなってしまう。このハゲは話が長い。
ああだこうだ、いろいろ話され、結局六時過ぎてしまった。
さっさと帰ろう。鞄を背負い、正面玄関へダッシュ。
早足で学校の敷地を出る。そのままさっさと帰りたいところだが、一人で帰るわけではない。
皆で帰る、この行為は人間関係を円満にしとく秘訣と言えるだろう。
したいことができるというのが良いスクールライフと言ってた俺はどこへいったのか。
さて、俺は誰と帰っているのか。
俺は基本俺を入れ、五人で帰っている。
まず、部長さん、 新井、 茂田、そして初登場 三年四組加部英明である。
加部は二人目だが間違えないでほしい。ウザさが違う。
しゃべりながら帰る。俺は基本茂田としゃべっている。
部長は加部とで新井はどっち付かずといったところか。
だいたい毎日、こんな感じである。
しばらく行くと途中で新井が分かれる。
そして次に、加部 新井 俺 大胡の組み合わせで分かれる。
ここからが気まずい。アニメも見るやつなので、話題には困らないと思ってたんだが、
あまりあっちから話題を振ってこない。
そういえば、俺の周りは沈黙を気にしないタイプが多かった。
こいつは周りからいじられながらもそれを楽しんで、うまく溶け込んでいった感じがある。
卓球部の中では断トツでカースト高いやつと話すのも多いだろう。
よって、あまり話さないやつ=つまらないやつ とすぐに決めつける節がある。
そういうやつと話すのは面倒くさい。
話題を振ってはまた、次の話題。人間関係とは本当に大変なものだ。
今日は割と話せた方かな。大胡と分かれた後、そんなことを考える。
今日も疲れたな。俺は安楽のマイホームへと足を早めた。