表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君と見た花火  作者: 侑子
48/53

第48話

そんなこんなで迎えた文化祭当日。


蓮のおかげもあってか、何のトラブルもなく

順調に準備を進めてこれた。


残るは本番のみ!と張り切っていたときだった。


イベントにはトラブルがつき物、という

担任の口癖が本当に起きるとは思っても居なかった。


「大変よ、玲奈!!」


友達が、黒い四角いものを手に持って走ってきた。


遠くからじゃよく分からないけれど、

大きさは、そうカセットテープくらい。


「カセットテープが何かの重みで割れたみたいなの!!」


まさかとは思うけれど、そのカセットテープって、

姫の歌が録音された、私の音声テープ・・・?


見事に半分に割れたカセットテープを受け取り、

張ってあるラベルを見ると、私の字が書いてある。


間違いなく、姫の歌が録音されたテープだ。


カセットテープは劇の1時間前までに

音響調節ルームに持って行かなければならないから、

今から録音し直しじゃ間に合わない。


どうしようかと相談している間にも時間は過ぎ、

前のクラスの劇は終わり、私たちの番になった。


不幸中の幸いと言うか、姫の歌は

劇中の最後に歌われるから、まだ時間はある。


とはいっても、録音で間に合うわけはないし、

だからといってカットできるものでもない。


一番最後に歌うこの歌、姫のアリアは

この劇の締めくくりとして歌う曲。


この歌で姫の一番大切な感情を歌っているから、

それを無しには今更出来ないし、

歌詞は私しか覚えていないから

歌詞を台詞として言うことも無理。


しかた・・・ないわね。


ここまでみんなが・・・そして蓮が頑張ってくれた。


それを、カセットが割れた如きで

台無しになんか出来ない。


そのために私が出来る事は、1つしかない。


自信はないけど、やらないよりはいいはず。


「いいわ。私が生で歌う。

 確か、照明係りの七海がピアノ弾けたはず。

 誰か七海を呼んできて頂戴」


ぶっつけ本番なんて自信ないけど、

七海とならあわせられる気がする。


だからお願い、みんな。


私に歌う勇気を下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ