第36話
翌日の放課後。
何故か私は、今日も残って1人で仕事している。
昨日の夜、持って帰った仕事が終わりそうになく、
結局徹夜をしてまで終わらせたのに、
今日もまた雑用を押し付けられてしまった。
さすがに徹夜はキツい。
今日はちょうど部活もないし、
早く家に帰って寝ようと思っていたのに・・・。
途中から雨も降ってきて、眠気もどんどん増していく。
まだ時間もあるし、少し昼寝してからやらないと、
こんな集中力じゃ進まないし間違える。
やっぱり、徹夜だったせいか机にうつぶせになると
すぐに夢の世界へ入っていった。
夢の内容は、昨日の出来事だった。
どうして見たくない夢ばかり見るのかな。
ちょうど私が廊下に飛び出していったところで、
学校のチャイムの音で目が覚めた。
顔を上げると、窓から雨が吹き込んで濡れている。
でも、おかしい。
全部窓は開けていたはずなのに、私のところだけ閉まっていて、
雨が吹き込まずに濡れていない。
それに、肩にかけてあるこの学ラン、誰の?
時計を見ると30分くらいしか寝ていないのに、
その間に誰かが教室に来て窓を閉めて、
私の体が冷えないように、学ランをかけてくれたんだろうか。
ジャージは大抵名前が書いてあるけど、
制服のほうは名前を書かない人が多いから、
誰の制服か分からない。
とりあえずたたんで横の机において、
戸締りをし、雨で濡れた机を拭いた。
そして作業に戻ろうとすると、
昨日と同じように書いた作業リストに、
走り書きのような字でメモが残されていた。
『頑張るのもいいけどほどほどにしろよ!
By R.S』
R.S・・・?
私は昨日作ったばかりのクラス名簿を
上から順番に指でたどりながら調べていく。
男子13番のところで滑らせていた指を止める。
蓮・・・杉田・・・、R.S・・・。
蓮なら、やるかもしれない。
私は急いで昇降口まで走って降りるけれど、
すでに蓮の下駄箱は上履きしか入っていなかった。
ってことは、帰っちゃったって事だよね。
この制服、どうすればいいんだろう。
少し考えた後、仕事を終わらせて帰った後、
家まで届けに行くことにした。
でも、どうして教室で寝てることが分かったんだろう。
普通、部活の生徒が教室に戻ってくる事は
ほとんどと言っていいほどないのに・・・。
誰かが、教えた・・・?




