第2話
「俺知ってるぜ」
掃除の時間、いきなりそう言ってきたのは
同じ班の杉田蓮だった。
蓮はほうきで廊下を掃きながら、
雑巾がけをしている私を見下ろしてくる。
「は?知ってるって、何を?」
蓮と私は中1の頃からの友達。
蓮は初対面から仲良くなれた数少ない人物で、
今はお互いをからかいあっている悪友のような関係。
今は同じ班で、給食の時は隣の席に座っている。
「だーかーら、お前の好きな人。
給食の時、いっつも大川が騒いでるじゃん」
私は一気に顔が赤くなるのを感じた。
「あんたなんで知ってんの!?」
思わずあげた大きな声に、
少し離れた水道の近くにいる七海がこちらを向く。
周りには七海以外にも色々な人がいる。
私は急いで蓮の腕を引っ張ってしゃがませた。
「バスケ部情報網をなめんなよ。
あいつ、山内だろ?好きな人」
あぁ、そうだった。
蓮の所属する男子バスケットボール部は、
学校一情報が早い部活。
特に、恋愛情報は2、3日の間に大体の情報は流れている。
「あぁ~、そう。
んで、どこまで情報掴んでるの?」
蓮は立ち上がって、小さな声で
告って振られたところ、とつぶやいた。
最悪だ。
蓮に知られたらなんてからかわれるか・・・。
「へぇ~、玲奈ってあーゆーのが趣味なんだ」
背後から聞きなれたいたずらっぽい声が聞こえる。
「ま・・・まさか・・・」
後ろを振り向くと満面の笑みで七海が立っていた。
いたずらっぽい笑みで、ピースまでしている。
もうごまかしても仕方がないと思い、
私は全てを説明した。




