表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放先に悪役令嬢が。不法占拠を見逃す代わりに偽装結婚することにした。  作者: 椎名 富比路
第六章 最終決戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/63

第61話 トラマルと、ディートリンデのアウゴエイデス

 身体のあちこちを爆発させ、魔王が崩れ落ちる。


「ディータさま、はやく我が頭部から乗り込んでください」


 トラマルは半球状の頭を手で開けて、僕を中へ押し込む。


 ゴレームの体内は、柔らかい素材でできていた。これなら、落下してもダメージは少ないだろう。


「お前、トラマルなんだな?」


「はい。レフィーメ様が、ワタクシをシールドのパーツとして作ってくれたのです」


 レフィーメが? だから時間がかかったのか。僕の身体にすっぽりと収まるアーマーに慣れるのも、それで説明がつく。


「どうしてトラマルを、ヨロイに変えようなんて?」


「レフィーメ様はお城のガレキを見て、ワタクシの役割を理解したそうです」


 彼女が言うには、シンクレーグの城は壊れ方がおかしかったという。まるで「なにかが落ちてきたような」感じだったと。


 あの城は魔王との戦いで壊れたのではなく、「空から降ってきてトラマルが壊した」のではないかと、レフィーメは推理したという。


 たしかに、どうしてこのゴーレムがガレキなんかに埋まっていたのか、わからなかった。


「じゃあトラマルは、どうして落ちてきた?」


「ワタクシの正体は、ディートリンデのアウゴエイデスから作られた、アイアンゴーレムです」


 昔、今の僕と同じようなことがあったという。


「ワタクシは魔王との戦いで、赤ん坊だった一八代目を遣わしたのです。あなたのお祖母様を」


 ディートリンデのアウゴエイデスは、どうにか当時の魔王を倒したが、力尽きてシンクレーグで眠っていた。トラマルが取り戻した記憶には、そうあるらしい。


「シンクレーグの城に落ちます。耐衝撃の準備を」


「おう!」


 トラマルの体内で、僕は身体を縮めた。


「いったああああああ!」


 ドン! という音とともに、脇腹に痛みが走る。折れてはいないが、かなり痛かった。


「ディータ!?」


 リユが、トラマルの頭部を開いて、僕に抱きついてくる。


「一人で行くから、心配したじゃろうが!」


「ごめんよ。ごめん……」


 泣きじゃくるリユの頭を、なでた。


 しかし、泣いてばかりではいられない。


「おいおい、冗談だろ?」


 魔王の残骸が、こちらまで降ってきたではないか。


「待っとれ。全部叩き落としてくれるわい!」


 リユが、ドラゴンの姿になる。


「お供します!」と、カガシもドラゴンに。


「アタシが空から残骸を破壊するけん、おめえは地上を守れ!」


「承知!」


 僕も連れて行ってくれと頼み、トラマルと一緒にガレキに立ち向かった。


「数が多すぎる!」


 このままでは、シンクレーグもボロボロになってしまう。


 と思っていたら、すべてのガレキが謎のブレスによって壊された。キレイさっぱり。


 誰が? 


 大量のドラゴンが、シンクレーグに向かって飛んでくるではないか。


 先頭にいる赤黒いドラゴンが、ひときわデカい。リユの三……いや、五倍くらいはある。


「リユー! 無事かーっ!?」


「お父ちゃん!?」


 ドラゴンを率いていたのは、リユの父親だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ