「ノア」と「ポリアンナ」の出会い
さきほどの女の子がピートにまた絡まれていやしないかと心配になったノアは、さきほどピートを追い払った辺りまで歩いて様子を見に行った。
ピートには一生もう会いたくないのに、ピートに会いたく無いという気持ちよりも、あの女の子を心配する気持ちの方が勝っていた。
ノアは、地球に居た頃からもリゲル・ラナに来てからも女の子にさほど興味は無かった。
かと言って男の方が好きというわけでも無く、そもそも人間そのものに興味がなかったのである。
人間よりも動物の方が素直で裏が無くてわかりやすくて良いと思っていたくらいだった。
来世は、猫か野鳥にでも生まれ変わりたいと思っていたほどだった。
しかし、この星に来てノアの考えは随分変わっていた。
まず、地球に居た頃のように人間全てを嫌いと思うことは無くなった。
宿屋「アフィニティ」の主人であるティム・ランダーを親父さんと呼べるくらい信用しているし、帝国神聖大学の先生たちも尊敬できる人ばかりだった。
ピートは問題児だったが、それ以外の魔導士クラスの生徒はみんな真面目で一生懸命に生きている。
中には、嫉妬や僻みの感情をチラつかせる者もいるが、だからと言って人を貶めることはしない。
そういう姿を見ていると人間も悪くないと思えるようになって来ていた。
ただ、恋愛に関しては、自分はこの星の人間ではないという気持ちが強く、女性を好きになるという事に積極的にはなれなかった。
そんなノアが、さっき会った少女が気になって仕方ないのである。
本人は、ピートのせいで気になって仕方ないのだろうと思っていた。
しばらくマルシェの中を歩いて見て回ってから広場に出た。
すると、さっきの女の子が、女の子三人でジュースを飲みながら話している姿を見つけた。
その三人の姿を見て、以前マルシェの人混みの中で見たある光景が、ノアの脳裏にフラッシュバックして来た。
「ああ、あの時の…」
数ヶ月前、この広場でスリ事件が有った。
ノアもその騒ぎの中、人が刺されたと騒いでいるのを聞きつけて見に来ていた。
人だかり中腹から血を流している男が横たわっている横に居たのがあの3人だった。
背の高い女子が止血の布を切り裂き、怪我人の横で手当てをしている彼女を隠すようにしていた。
だが、確かに手当てをしていたのはあの少女だった。
その横に、あのふたりも居た。
あの時の光景をノアは、はっきりと覚えていた。
一般の人には、何をしているのか全くわからなかっただろう。
が、魔法の心得がありヒーリング術に興味があるノアには、はっきりとわかった。
刺された男性の傷口に手を当てたあの少女はヒーリングの魔法を使っていのだろうと直感した。
それもただの魔法ではない。
以前、倒れた馬車の中で、怪我した女性の足の痛みだけを抑えたアランのヒーリング術を見ていたノアには、ポリアンナの手当ても同じように見えた。
帝国神聖大学の先生にヒーリング術について聞いたところ、White Mageの多くは、そうした癒しの魔法をよく使うらしいとのことだった。
しかも、White Mageの魔法は、本人の治癒力を超えてはならず、あくまでも自己治癒力の補助でなくてはならないらしい。
魔導士にもヒーリングの魔法は使えるようになるとのことだったが、あの瀕死の男性の傷をあそこまで回復させられたのだから、魔導士レベルではなくWhite Mageなのだろうと思った。
ノアは、3人で楽しそうにおしゃべりを楽しんでいる姿を確認し、友人も一緒なら大丈夫だろと思い、そのまま帰ろうとした。
すると、人混みの合間からノアの顔を見つけたポリアンナがテーブルを離れて駆け寄って来た。
「あ、さっきの人!」
ノアは、背を向けてその場を離れようとしていたがポリアンナの声に急いで振り向いた。
「ああ、どうも。無事でよかったです」
ノアは、ポリアンナの笑顔を見て照れながら言った。
「さっきは有難うございました。助かりました」
と、ポリアンナはペコリとお辞儀をした。
貴族のお嬢様とは思えぬ親しみやすさが売りのポリアンナらしい姿だなと、後ろで見ていたリリアーナとアイラは思っていた。
「あいつ、しつこかったから、また現れていたらと思ったんだけど…お友達と一緒なら安心ですね」
とノアは頭をかきかき答えた。
「あの人、帝国神聖大学の生徒とか言ってたんですが知り合いですか?」
「ああ、俺も帝国神聖大学の生徒だから、知り合いっちゃ知り合いで…」
「えっ?そうなんですか?私もです。でも、会ったことないですよね?」
「俺は魔導士クラスだから。君は、White Mageクラスでしょ?この前、男の人の傷を治しているところを偶然見ていました」
「あら、私がヒーリング術を使っているところを見られていたんですね。バレていました?」
「いや、普通の人にはわからなかったと思います」
「なら良かった」
と、ふたりが和やかに話しているところへ、リリアーナとアイラもやって来た。
ポリアンナは、ノアをさっき助けてくれた人で魔導士クラスの生徒であるとふたりに紹介した。
「この前の事件の時に私がヒーリング術を使っているところを彼に見破られていたらしいの」
「いや、たまたまだよ。以前レッドリオン公爵がヒーリング術を使っているところを目撃した事があって、それで同じだなと…」
と、ノアがアランの名前を口にしたとたん、飛びついたのはポリアンナではなくリリアーナだった。
「えっ、レッドリオン公爵様がヒーリング術を使ったところを目撃したんですか?」
突然、ポリアンナの後ろから話題に食いついてきたリリアーナに驚きながらも
「うん、偶然。その場に遭遇して覗き見しちゃった」
と、ノアは恥ずかしそうに答えた。
「いいなぁ。私は、何年も前に手のしもやけを治して頂いたことはあるけれど、それ以降で公爵様が術を使われているところを見たことが無いわ」
「あら、私はあるわよ」
と、ポリアンナが自慢げに言った。
「それはね~、辺境伯家のお嬢様ですもんね・・・あっ」
と、アイラは言ってからマズイと思ったらしく、自分で口に手を当てて塞ぎながら、あたりをキョロキョロ見回した。
そして、恐縮しながら
「ごめんね。ポリアンナちゃん。うっかり…ここ校内じゃないのにね」
と、すまなそうにポリアンナを見た。
「だいじょうぶ、誰も聞いてないわよ」
と、アイラを慰めた。
そのやりとりを見ていたノアは、ポリアンナが辺境伯家のお嬢様だと知って、ピートが単にナンパで彼女に近づこうとしたのでは無いと悟った。
ノアは、大学に入ってから、スチュア・トロア大陸の地理や歴史を学んだので、ブルーフォレス辺境伯領が帝国の防衛にとっていかに重要な位置にあるかを知っていた。
また、Black Mageが何度もこのスチュアートリア帝国を侵略しようとした歴史も学んでいた。
そして、今また『大黒主神教』という宗教組織を使ってBlack Mageや黒魔術師がこの国を狙って暗躍している気配をひしひしと感じていた。
ノア自身がパドラルの『大黒主神教』教会に世話になっていた頃には、理解できなかった事も今はハッキリとわかっていた。
ばらばらだったパズルがはまって行くように、ノアの頭の中で自分が居る世界の現状の輪郭が見えて来たのである。
そして、それがハッキリすればするほど自分の立場の危うさも感じて来る。
「あのさ、さっきの男ピート・ループってヤツなんだけど、確かに魔導士クラスには居たけど、今は学校に来ていないんだ。あと、怪しい宗教のヤツらとつるんでいたりもするから気をつけた方がいいと思う」
ノアは、単にピートが単独で何かをしようとしたのではなく、裏に『大黒主神教』とBlack Mageの気配を感じていた。
ポリアンナは、自分を心配してくれているノアに感謝した。
「ありがとう。そうだ!まだ、お名前を聞いてなかったわよね?私はポリアンナ。こちらはリリアーナちゃんとアイラちゃん。あなたは?」
「僕はノア・シラミネ。帝国神聖大の魔導士クラス一年。実家というか世話になっている宿屋が、ここレイマーシャロル地区にあって、週末の休みには仕事を手伝に来ているんだ。普段は大学の寮に居る」
「だから、さっき馬に乗っていたのね」
「ああ、そうなんだ。郊外に仕入れに行くときは馬を使っているから。大学に入る前は、時々ひとりで遠乗りしたりしてた。馬に乗るのが好きなんだ」
「あら、私もよ。今度、一緒に遠乗りしたいわね」
と、思わず口走ってしまい焦るポリアンナ。
「あ、ここは帝都だったわ。うっかり自分の住んでた田舎のつもりで言っちゃったわ」
と、ぺろりと舌を出した。
この国でのデートは、馬での遠乗りなのかと思ったのと、同時にデートを連想した自分に焦るノアだった。
人の心が読めるリリアーナもアイラも、敢えて心を読もうとしなければ普通なら気づかないところなのだが、ノアがあまりにも無防備に強い感情を漂わせたので、ついつい察知してしまった。
もう一方のポリアンナの心も、のぞき見なんて失礼なことはしなかった(ポリアンナのようなHoly Mageは心を読まれないようにシールドを心に張れる)が、やはり無防備にただ漏れてしまっていた。
リリアーナもアイラもふたりの相性の良さを微笑ましく思い、顔を見合わせてほくそ笑んでいた。
三人は、レイマーシャロル地区に詳しいノアに案内して貰い一日中マルシェを楽しんだ。
ピートたち『大黒主神教』一派もブルーフォレス辺境伯家の陰の騎士と、ミラ・ローズの護衛騎士という鉄壁の護衛に近寄る術もなく、この日は完全に諦めたようで全く姿を見せることはなかった。
レイマーシャロル地区から帰る予定時間が近づき、ノアの実家となっている宿「アフィニティ」の前で、別れを惜しんでいる四人の横を、ノアのファンのパトリシア達が通りかかった。
パトリシアはノアに駆け寄りノアの腕に自分の腕を絡ませて
「ノアく~ん、戻って来ていたなら言ってよね。一緒に食事しましょうよ」
と、甘えるような声で言いながら、ポリアンナ達を威嚇するような目でみつめて来た。
ノアは、参ったなぁという顔をしながら、パトリシアの腕をほどいて言った。
「ごめん、同じ大学の友達たちを送って行くからムリ」
「えー!そーなの?じゃあ、今度よ?約束ね」
と、言ってパトリシアは手を振りながら去って行った。
ノアは、バツが悪そうに言った。
「ごめんよ、ここの宿は夜には酒を出すバーになるんだけど、あの子はその酒を仕入れている酒屋の娘なんだ」
「ノア君モテるんでしょ?」
アイラがいたずらっぽく言いながら、チラリとポリアンナの顔を見た。
「いや、なんかしらんけど、しつこく絡んで来るんだよねぇ。でも、単なる知り合いだから」
と、ノアは顔を赤くしながらボリボリと頭を掻いた。
ポリアンナは、全く気にしないそぶりで、
「あら。そろそろ迎えの馬車が来る頃じゃない?校外の馬車が待っている場所まで、ここからどのくらいあるのかしら?」
と言ったが、ポリアンナの内心は穏やかそうでは無いなとアイラとリリアーナは思った。
「う~ん…お迎えまでは、まだまだ時間あると思うけど?」
と、リリアーナが言うとアイラが
「私とリリアちゃんは、帰り道に買いたい物があるからそこに寄ってから帰るわ。ポリーちゃんはノア君に馬で送って貰えば?」
と、アイラが言った。
ちょっと、こういう事に鈍感なリリアーナは、買いたい物ってなんだっけ?と思っていたがアイラが買いたい物があるならと
「そうだね!じゃあ、ここでポリーちゃんとはお別れだね」
と、言った。
ポリアンナは、ふたりの対応に頭が混乱していたが、アイラのウィンクで彼女の企みに気づいた。
「えー、いいわよ。私も歩いて行くわ。途中まででも一緒に行きましょうよ」
と、ポリアンナは慌ててふたりにしがみついた。
ポリアンナには、辺境伯家の影の護衛騎士が何人も付いている事を知らないノアは、
「途中からひとりになるんじゃ危ないよ。ビートのヤツしつかいからさ。さっき話したけど、ほんと俺に張り付くしつこさは誰にも負けないくらいの粘着力だったよ?」
ノアからさっき聞いたピートの話を思い出して三人は爆笑した。
「そうだよ、ポリアンナちゃん送って貰いなよ。遠乗りは無理でもふたり乗りは実現するよ?」
と、アイラは再び悪い顔をして言った。
恥ずかしいからお断りしようと思ったが、何も知らないノアの馬で送られる自分を、慌てて追いかけて来る護衛騎士の姿を想像してポリアンナも悪い顔をした。
「そうね。じゃあ、馬車まで送って貰おうかな?」
「うん、いいよ。馬を連れて来るから待っててね」
ノアは、宿の裏に回って馬小屋から馬を連れて来た。
ポリアンナは、馬に乗るのは慣れていたが、家族以外の男性と二人乗りは初めてで緊張していた。
それはノアも同じである。
夕日に染められたような顔の二人が馬で去る後ろ姿を見送りながら、アイラがふと呟いた。
「ツインレイン」
「えっ?」
リリアーナはアイラのつぶやきが聞き取れず聞き返した。
「なんかいいよねぇ~、すごくお似合い」
と、アイラが言うとリリアーナも
「そうだねぇ。なんだかふたりとも初対面とは思えないくらい仲良しで、クリストファー先輩とアンナ先輩みたいだったね」
と、言った。
「そうだね。でも、あのふたりは同じHoly Mage同士になるじゃない?ポリーちゃんとノア君だと身分違いになるのかなぁ」
「そうだねぇ。魔導士とHoly Mage、平民と辺境伯令嬢」
「でも、ノア君がHoly Mageになれば万事解決だと思うよ」
「そっか!」
「なんて、ふたりの気持ちもわからないのに、私達なにを言っているんだろうね」
と、アイラとリリアーナはふたりで笑いながらマルシェを後にした。
もちろん、帰り道で買い物もせず、まっすぐ寮の馬車が待つ場所に向かって歩いて行った。
ポリアンナとふたりで馬に乗ったノアもブルーフォレス辺境伯家の馬車の待つ場所に向かっていた。
「ノア君は、いつ帝国神聖大に入学したの?」
と、ポリアンナはノアの背中に向かって聞いた。
黙ったまま乗っていると、気恥ずかしさに心臓がバクバクしてしまい、その音がノアに聞こえてしまいそうだったからだ。
「うんと…去年の12の月くらいかな?」
と、ノアは前を向いたまま答えた。
ノアもまた、自分の心臓が騒がしいことに気づいていた。
自分から送って行くと言いながら、馬の二人乗りとは、腰に手を回されてこんな密着することになるとは思っていなかったのである。
地球に居た頃も、女の子とこんな密着したのは保育園の頃以来だ。
そんなの記憶にすらない。
「私は、今年の4の月からなの。まだ入学して数ヶ月なんだ」
「へぇ~、そんなふうに思えなかったよ。この前、凄い魔法使ってたから」
「ああ、あれはね。私の祖父は帝国神聖大のブルーフォレスト先生なの。だから、子供の頃から剣術とヒーリング術だけは練習させられていたのよ」
「あのブルーフォレスト先生の孫なんだ!そりゃ~凄いはずだ」
「僕は、やっとマジュ文字を習得したところ。使える魔法も炎の魔法と物体を動かす魔法くらいかなぁ」
ノアは、ポリアンナとの格の違いを思い知らせた気がして、ちょっとシュンとしまった。
そのノアの気持ちを察したポリアンナは、ノアを励ますように言った。
「マジュ文字をもう習得したの?凄い!!私なんて小さい頃から、トロア文字とマジュ文字の両方を勉強させられてたのに、未だにごっちゃよ?」
「そうなの?それなのにあんなヒーリング魔法使えるなんて凄いなぁ」
実は、ポリアンナのヒーリング術は魔法ではない。
正確にはには神聖力と魔法の合わせ技なのである。
しかし、魔導士の者にはHoly Mageのことも神聖力のことも話すことは出来ない。
魔導士であるノアに本当のことを話せないことが、もどかしいポリアンナであった。
「ノア君は、どうして魔導士クラスに入ろうと思ったの?」
「おれ、初めはさ、ただ魔法に憧れただけなんだよね。魔法が使えたら便利だろうな、って。でも、レッドリオン公爵が人の痛みを癒しているところを見て、俺も人の役に立つ魔法を身に付けたいなって思ったんだ」
ノアは、最初に見たのが黒魔術でそれに幻滅していたところに、レッドリオン公爵の白魔術(ノアはそう思っているが実は神聖力)を見て、考えが変わった事をポリアンナには言えなかった。
すると、ポリアンナも言った。
「私もね、レッドリオン公爵を見て、自分の能力を極めたいと思って帝都に来たの」
「それまでは、別に辺境伯領に居ても学ことは出来ると思っていたし、帝都みたいな賑やかなところは私に合わないと思っていたから」
「でも今は、帝都に来て良かったと思ってる。リリアちゃんやアイラちゃんみたいなお友達もできたしね。きっと、あなたとも出会うこともなかったわよね?」
ポリアンナは、うっかり本音を口走ってしまったなと、少し恥ずかしくなっていた。
そのポリアンナの素直な言葉に対して、ノアも
「そうだね。おれも…帝都に来て良かったよ」
と、答えた。
実際、あのままパドラルの『大黒主神教』の元に居たらどうなっていたかわからない。
魔法の勉強も出来ていなかったに違いなかった。
きっと、ポリアンナに会うこともなかっただろう。
「おれ、頑張って勉強してWhite Mageクラスへ行きたいんだ。トゥルリー先生が、頑張れば俺でもWhite Mageになれるかもしれないって言ってくれたから」
「トゥルリー先生がおっしゃるなら間違いないわ。頑張ってね、ノア君。私も応援しているわ」
「ありがとう、頑張るよ」
こうして、ふたりは後ろ髪を引かれる思いで別れた。
同じ帝国神聖力術士養成大学の生徒とはいえ、またいつ偶然に出会えるかもわからない。
来るときには、敵に狙われぬように辻馬車で来たが、帰りはブルーフォレス辺境伯家の馬車が迎えに来ていた。
ノアは、その馬車にポリアンナが乗り込むのを見送り、ポリアンナが辺境伯家の令嬢であると実感しながらレイマーシャロルの宿アフィニティへ戻って行った。
地球の日本に居たら絶対に伯爵令嬢と馬でふたり乗りなんて出来なかったろうなと思いながら。
ポリアンナの気さくさもあるのだろうが、つい1年半前まで地球の現代日本で暮らしていたノアには、伯爵令嬢と平民の身分差なんて全く実感がなかった。
が、今はポリアンナとノアの間には身分差よりも、魔導士クラスとHoly Mageクラスという物理的な壁が立ちはだかっていた。
同じ帝国神聖力術士養成大学という学び舎に居るのに、全く顔を合わせることも無く、すれ違うことも無いように魔導士クラスが隔離されていたからである。
運命はこのふたりに、どんな未来を用意しているのだろうか?




