「レッドリオン公国」と「アランの視察旅」
= レッドリオン公国領 =
翌日、アランはインディゴ村を初めとする各村を視察して回った。
レッドリオン公国は、本来は、スチュアートリア帝国の一公爵領地であったが、その領地面積は隣国のシャバラリオ国とマントバナ王国を合わせたものより広い。
アランの父ラファエル大公は、前スチュアートリア帝国を治めていた優れた皇帝であっただけあって、シャバラリオ国とマントバナ王国に隣接する大公領を上手く治めており、一見すると平和で豊かな国という印象である。
しかし、帝国西部と帝都でのBlack Mageや邪悪な魔導士の動きを予測させるような事件を鑑みると、平和なレッドリオン公国でも油断は出来ない。
ラファエル大公は、自らで日々視察はしているものの、やはりそれだけでは十分では無いと感じていた。
帝都執務大臣の任にあり、現役帝国軍総司令官アランの目でも、レッドリオン公国領内を視察して欲しいと希望した。
アランは、父の願いを快く承ったが、一国よりも広いレッドリオン領地を一日で回り切れるものではない。
そこで、使徒のルークだけを連れて、日程を決めず領内視察の旅に出ることにした。
帝都のことも、西端の『魔の森』付近のことも気になる。
しかし、今はこの東端の地であるレッドリオン領地の状況もしっかり把握しておく必要を感じていた。
皇帝であった父が、自分の目でレッドリオン領内を自分の目で視察するように言ったことに、大きな意味があると思っていた。
そこでアランは、まず公国首都のラ・マリオンよりも遠く離れた田舎の村々を中心に視察して回わることにし、各村で子供たちの様子を中心に観察してみた。
どの村の子供たちもみな朗らかで、元気に走り回ったり、じゃれあったり、おしゃべりをしていたり、その年齢に応じた遊びをしていたり、それぞれが楽しそうに暮らしているように思える。
さらに、各村の学校ものぞいてみたが、どの学校も似たように平和な学び舎に見えた。
「お兄ちゃん、誰かのお迎え?」
子供たちのひとりが近づいて来てアランに声をかけた。
「いや、みんなの楽しそうな声が聞こえたからさ。お兄ちゃんは、こういう学校へ行ったことが無いから」
お兄ちゃんは235歳である。
「おうちのお手伝いが忙しくて学校へ行けなかったの?」
「んー、そういうわけじゃないんだけどね。でも、少し大きくなってから学校へ行って、うんと勉強したよ。やっぱり家の手伝いが忙しくて、学校へ来られない子もいるの?」
「中には、そういう子もいるのかもしれないけれど、なんとなく来なくなる子はいるよ。勉強より畑仕事や家畜の世話とか、家の手伝いの方が楽しいんだってさ。あと、家から出たくない、人と会いたくないってヤツもいるかな」
アランは、ふとリリアーナと出会った時のことも思い出していた。
リアーナのように学校という場所が合わず、学ぶことよりも家業を手伝う者もいるようだ。
また、少なからず家に引き篭もっている子供もいるらしい。
そうした子供に限って、魔導士としての素質があったり、潜在する神聖力があるのに気づいてなかったりする。
アランには、そんな子供たちをどう見つけ、救済するかが課題のように思えた。
帝国の執務大臣と帝国陸海軍総司令官を兼務しているアランの元には、帝都のウィリアム殿下からの連絡が随時届いていた。
殿下によると、帝都の多くの地区で魔導士と思われる者たちの違法な魔術行為が報告されているとのことだった。
まずは、その者たちが帝都内の者たちなのか、帝都外から不法に侵入した者なのかを見極めなければならない。
その者たちを一掃する為に、同時に捕らえるべきだが、そうした者がどれだけの数存在するものなのかも確かめなければならない。
そして、これは帝都だけの問題なのか?
各領地を治めている貴族達にも、領地内にそうした不穏分子がいるか確認させる必要がある。
それと同時に、南北の海からの侵入者を厳しく見張らなければならない。
まずは、帝都周辺の港の守りを固めようと考えていた。
アランは、村々を回って、魔導士たちの不穏の動きが無いかその村の様子や噂話に耳を傾けた。
使徒のルークが鷲の姿で聞き込んで来たことを元に、少しでもそうした疑いを感じるところには実際に足を運んで確認した。
『インディゴ村事件』 のような占い師を名乗る魔導士が村人を洗脳しようとする動きが無いか、新たな宗教という隠れ蓑を作って裏工作活動をしてはいないか、細心の注意を払って視察して回った。
実際にインディゴ村にも立ち寄って当時の話を聞いてみたが、事件からもう200年以上経過しているので、覚えている人はほとんどいなかった。
稀に、祖父母から聞いた話を語ってくれる老人がいた。
「わしの爺さんから聞いた話したが、『皇帝の一族やWhite Mageが長生きなのは、魔術のおかげだ。みんなも魔術を習って長生きしよう!!』と、弟子を募っていたらしいんだが、やつらはBlack Mageを育ててBlack Mageの国を作ろうとしていたらしいんだ。その時に無理やり、弟子の修行させられていた若者たちは、その魔導士たちが退治された後は、肩身の狭い暮らしをしていたらしい。だから、その子供たちは、みんな村から出て行ったって言うことだ」
「それは、気の毒な話ですね」
「んだよな。でも、村のような狭い地域で悪い噂が広がると、それを覆すのは、なかなか難しいんだ」
アランは、確かにそうなのだろうと思った。
「今は、その方々のご子孫は、この村に残っておられないのですか?」
「わしの知る限りではおらんな」
アランは、村人に礼を言ってからホワイトブランチ村へ向った。
そこは、リリアーナの故郷であり、彼女の両親が住んでいる村である。
リリアーナから預かった両親への手紙は、ルークに届けさせたのでアランは実際に会ってはいない。
リリアーナが侯爵家で侍女として働きながら魔法を勉強していた頃から、リリアーナの給金はホワイブランチ村の両親の元へ送っていた。
それは、リリアーナが帝国神聖大の寮に入寮してからも変わらず送られていた。
アランはリリアーナの両親に会うべきか少し迷っていた。
リリアーナは自ら、グランドリオンパレスに来て、White Mageの勉強をしたいと申し出てそのまま侍女としマリオン城で働いていた。
その後、White Mageとして本格的に学ぶため帝都のレッドリオン公爵邸に住むアランの元へ来た。
その間に一度も、リリアーナの両親からの挨拶も連絡もない。
アランは、今さらリリアーナの過去の家庭環境を知る必要を感じていなかったし、もしそれが悪かった場合のことを思うと、知らないままの方が良いのではとも思っていた。
しかし、リリアーナの素直な性質を思うと、その子を育てた両親がそれほど非道な人間とも思えない。
やはり、せっかくの機会なので、リリアーナの両親とも会っておこうと思った。
インディゴ村からホワイトブランチ村の距離は、ふたつ山を越えたくらいであった。
ホワイトブランチ村は、街道沿いに白い細い枝に薄黄緑色の葉が茂る白い木が生える美しい村であった。
農業と牧畜で生計を立てている者が多く、牧歌的な穏やかな村だった。
アランは、ルークに案内されてリリアーナの実家に向かった。
リリアーナの家は、小さな農園と、数十頭の家畜を飼っていた。
アランがリリアーナの家を訪ねてみると、家から腰の曲がった老婆が現れた。
「こんにちは。おばあさん。リリアーナさんのお宅ですか?」
アランが声をかけると、その老婆は耳が遠いらしく
「はい?」と聞き返してきた。
アランが、もう少し大きい声で同じように尋ねると
「そうです。でも、リリアーナは、今、帝都に行っていていませんよ」
と、答えてくれた。
アランは、自分の身分を明かさず、帝都から来たリリアーナさんの知り合いで、ご両親にお会いしたい旨を告げた。
「リリアーナの両親も、今は居ません」
と、言った。
「どちらに、おられますか?」
「畑か、家畜舎か、牧場だと思います」
と、しわがれた声で答えた。
「わかりました。ありがとうございます」
アランは、ひとまず、リリアーナの祖母に礼を言ってその場を離れた。
そして、ルークに空からリリアーナの両親を捜させた。
牧場には牛と馬の姿しかなく、畑にも姿がなかったようなので家畜舎へ行くことにした。
家畜舎に近づくと、ちょうどそこからリアーナの両親と思われる男女が出て来たところだった。
そして、家畜舎の前にある井戸の水を汲み手を洗おうとしていた。
「こんにちは、リリアーナさんのご両親ですか?」
アランが近寄って尋ねると、ふたりは不思議なものを見るようにアランを見た。
そして、慌てて身だしなみを整える仕草をしながら
「もしかして!」
「公爵様!!」
と、言って土下座をしようとした。
アランは、慌ててふたりの土下座を止めて言った。
「私は、忍びで視察に回ってますので、そのままで少し話をしてくれませんか?」
ふたりは、土下座を途中で止められ、どうしたものかとオロオロしながらペコペコとお辞儀をした。
そして、近くの納屋から椅子を持ち出して来てアランに勧めた。
アランは断るとまた土下座されそうなので勧められるままに椅子に座った。
ふたりはアランの登場にまだ驚いたままで落ち着かない様子だった。
「よく私だとわかりましたね。こんな平民服なのに」
と、アランが言うと
「わかりますとも、オーラが違います」
と、リリアーナの父が言った。
アランは、落ち着きを取り戻したリリアーナの両親から、わずかながら魔力を感じていた。
「あの、もしかして、おふたりは魔導士だったりしますか?いや悪い意味ではなく」
すると、リリアーナの母が言った。
「実は、私達は海の向こうのアモー・ロンド大陸から逃げて来たWhite Mageの子孫なんです」
「私の祖母はWhite Mageでした」
アランは、なるほど、だからリリアーナから、多少の神聖力が備わっていたのだなと思った。
リリアーナの父は言った。
「でも、ここでは『インディゴ事件』のこともありましたし、魔導士は異端視される環境になってしまいましたので、我々家族の秘密としていたんです」
「なるほど、それはリリアーナさんにも内緒にしていたんですね」
と、アランが納得したように言った。
「はい。ここで生きていくには魔法は必要ありませんし、むしろ村人から白い目で見られてしまいますから、あの子にもそれは伏せていました」
「ですが、あの子は魔力が強いのか、そのせいで人とは変わったところがあって、それが年々外に出て来るようになったので本人も学校へ馴染めないようでしたし、家の手伝いだけさせて人目を避けさせていました」
「ところが、ある日、レッドリオン公国首都のラ・マリオンへ行くと言い出しまして…そのまま帰って来なかったんです」
「数日後、マリオン城でアラン様に侍女として雇われたと手紙が来て驚きました」
アランは、初めてリリアーナの両親の当時の困惑を知り、大変すまないことをしたと思った。
「そうでしたか、それはすみませんでした。リリアーナと会ったのはその四年前の市場で、彼女が暴れ馬を取り押えるところに遭遇したのです。その時に彼女に魔導士の素質があると感じたので、『自分の能力を伸ばして、国の役に立ちたいと思うことがあれば私のところに来い』と言ったのです。まだ10歳と言ってたので、その時は、まさか本当に来るとは思ってませんでした」
それから、アランとリリアーナの両親は互いに当時の話をした。
「ご両親の戸惑いも知らずに、私の方で勝手に話を進めてしまって申し訳なかった」
アランが改めて頭を下げると、両親は慌てて言った。
「いえいえ、リリアーナの為には最善の選択でした。自分の才能を認めて貰え、その能力を伸ばし発揮できる環境を得られたのですから、本当に感謝しております」
「リリアーナの手紙からは、あの子が恵まれた環境で毎日良い人たちに囲まれて、楽しく過ごし学べている様子が伝わってきました。特にアラン様には並々ならぬ援助をして頂いているとのことで、本当に感謝しつくせません」
「いやいや、それはあの子の努力の成果ですから誉めてあげて下さい」
と、アランが言うと
「あのぅ。リリアーナは大学の寮に入ったというのに、侍女のお給金がまだ送られて来るのですが、お返しした方が良いのではないでしょうか?」
と、リリアーナの父親が恐縮したように言った。
「いや、それは遠慮なく受け取って下さい。大切な働き手を突然奪ってしまったようなものですから、リリアーナが無事に卒業するまでは受け取っておいて下さい」
と、アランは言いながら椅子から立ちあがった。
「いや、リリアーナのご両親にお会いできてよかった。これで、あの子を励ます時の私の中での根拠ができました」
そんな話をしているうちに日が暮れてきてしまった。
リリアーナの父親がアランに言った。
「今夜は、我が家にお泊り頂けませんか?」
そんなわけでアランは、この夜リリアーナの家に一泊することとなった。
アランは、リリアーナの両親に会うべきか少し迷っていた自分を反省した。
そして、翌日から再びレッドリオン公国内の視察を続けた。
この日、アランは愛馬に跨り肩には使徒の鷹のルークを乗せて、レッドリオン公国の北部に来ていた。
後ろを振り返るとはるか遠くに、ライオン岩が見える。
レッドリオン公国の北部には山々連なっており、その麓には深いもりが横たわっている。
その森を通り抜け、さらに峠を抜けるとクリスタシャイン海に面した断崖絶壁に出る。
そのような険しい自然に囲まれた土地なので、普通の人間が安易に立ち入れば迷って出て来られないほどの大自然となっていた。
アランは『魔の森』の件もあるので、その深い森に分け入って偵察しようと考えた。
当代切ってのHoly Mageと呼ばれているし、使徒の鷲のルークも同行している。
普通の人間なら迷って出て来られないほどの大自然もアランには恐れるに足らずであった。
アランは、迷わずその森の奥深くに入った。
確かに深い森ではあるが、『魔の森』のような禍々しい怪しい気配を感じることはなかった。
『魔の森』は、奥へ進むほどに光が遮られ、昼でも暗い森だったが、この森はうっそうとした木々が生い茂ってはいても、闇のような暗さは無い。
緑の木々の葉からは、木漏れ日が差し込み、鳥のさえずる声も心地よい。
樹液が滴る幹に群がる虫たちも見られる。
生えている樹木の種類も様々で、木の実や果樹を実らせるものも多かった。
実り多き森は豊かな生態系を育む。
この森も、多くの小動物が生息し、小さな魔物たちとも上手く共存しているようだった。
恐らく、これらの小動物を捕食する中型以上の肉食獣も存在するに違いなかった。
木の根元には、きのこやシダ系の植物、湿気を好む山菜もみられた。
湧水が染み出て泉となっている場所は、この森の生き物の水飲み場であろう。
そうした、泉や、池があちらこちらにあった。
地下には、地下水が流れているようで、隣接する「赤い荒野」が「魔の荒野」と呼ばれるほど荒廃していた時でも豊かな森を維持できていたのは、そうした地下水のおかげだろう。
これらの水の源泉は、前に連なる山々にある。
標高が高く万年雪を頭冠に頂く山もあり、それよりも低い山々の雪解け水が地下に流れ込んでいる。
その地下水が地表に流れ出し、川や湖を創り出して大地を潤している。
ところが、何らかの原因によりそれらの水が「赤い荒野」に流れなくなった時代があった。
それが、自然現象なのか、誰かが意図的に魔法などを使った為なのか今となってはわからない。
それをラファエル大公が時間をかけて灌漑工事を行い、荒野の川も復活させ今の豊かなレッドリオンの大地が出来た。
アランは、馬に乗ったまま森の奥へと進んで行くと、遥か頭上でバサバサという音がして鳥の群れが移動していくのが見えた。
視力が良いと言われている鳥類の中でも、特に目が良いといされる鷹のルークが上を見上げて言った。
「竜の群れです」
「竜?」
アランも視力を上げる魔法を使ってその群れを見た。
「プルーフォレスト辺境伯家の竜とは種類が違うな?棘竜にしては、かなり大きいようだ」
「はい。棘竜とは違うようです」
「こんなところに、新種のドラゴンが生息していたのか?!」
この森の中を歩き回ってみてわかったことは、他の地域にはあまり見られない動物や、魔力の微弱な魔物が多く住んでいるということだった。
魔物というと怪しい生き物のように思えるが、魔力が生きているリゲル・ラナには、魔力を持つ生き物が多々存在する。
魔力とは目に見えない力のことで、その力を使って捕食したり防衛したりする。
人間に害を及ぼさないものがほとんどである。
ただ「インディゴ村事件」のように、その魔物の魔力を増大させられると人間に危害を加えるものにもなり得る。
その点は十分に注意せねばならない。
アランは日没まで森の探索をしていたので、夜は愛馬とルークと共にそこで野宿をすることにした。
湧水を汲み飲み水とし、拾った木々に魔法で火を点けて焚火にし、捕獲した野兎を焼いて夕食とした。
すると、その匂いにつられたのか不思議な生き物が近寄って来た。
ヨタヨタと歩く姿は大きなヒヨコのようにも見えるが、全身が羽毛の代わり鱗で覆われていた。
鳴き声は、ピヨピヨ?ヒヨヒヨ?に近かったが、それの中にガラガラという音も混ざっていた。
どうやら、ドラゴンの子供?のようであった。
見ると、頭と尻尾に卵の殻のカスのようなものが付いている。
「まだ生まれたばかりのドラゴンの子供なのかもしれないな」
と、アランが言うと
「そうですね。見たことも無い種類のドラゴンの子ですね」
と、ルークが答えた。
「ドラゴンは子育てをしないのか?」
「爬虫類は基本的には子育てをしませんが、ドラゴンはどうなんでしょう?」
「ブルーフォレスト辺境伯に聞いてみないとならないな」
「そうですね。それが一番かもしれません」
ドラゴンの子供と思われるその生き物は、アラン達の食べ残しをあさっていた。
「あの恐竜たちが飛んで行った方角は海だよな?」
「その先は、オーブ・アズラ大陸ですね」
「そうか!もしかしたら、そこがあの恐竜たちの住処で、ここに卵を産みに来ていたりするのかもだな」
「そうですね。オーブ・アズラは北にありますから寒さで卵が孵化しにくいのかと。それで、この森に卵を産みに来ているのかもしれません」
そんな話をアランとルークでしていると、お腹を空かせたドラゴンの子供は、アラン達が食べ残した骨を丸呑みした。
「こりゃ、大食漢だな」
と、アランが笑うと
「ご主人様、笑いごとじゃないですよ?退散しないと我々も捕食されます」
と、珍しくルークが怯えていた。
怯えている馬と使徒の様子を見たアランが言った。
「そうだな、この子には眠って貰うか!」
アランは、そう言うと催眠の魔法使ってドラゴンの子供を眠らせた。
そして、物体移動の魔法で竜の子を数キロ先の森へ移動させた。
「他にもドラゴンの子供が居るかもしれないから、我々も移動しよう!」
そう言って、ルークを肩に乗せ馬に乗って森の出口へと向かった。
森の奥では、竜の子供の鳴き声と思われる声が、あちこちで響いていた。
こうしてアランは、レッドオン公国内を10日間かけて視察して回っり、父の待つレッドリオン公国首都ラ・マリオンに戻った。




