第二十六話 茂みの夢
鬱蒼としげる芝みの上に俺は寝ていた。
まだ昼だというのに、空模様はどこか暗い。
雨でも降るのかな、なんて思っているとやっぱり降ってきた。
頭が濡れる感触に不快感を感じる。
雨なのにあったかいなんて異世界は本当に不思議だな。
少し疲れたしこのまま休んでしまおうか?
ってあれ、俺何で戦ってたんだっけ。
目の前に立っているこいつ……こいつは……
「お目覚めか?催眠状態でよく戦ったものだな貴公も」
仰向けにされクレパン(黒)を剥奪される。
おい、止めろ……
ここは外なんだぞ、クレイのパンツを返せよ。
口に出したくても思うように声が出ない。
俺の身は、今どうなってる。
ここでこいつを倒さないと皆が襲われる!
早く立ち上がれ……
空を見上げる俺の上から別の芝みが落ちてくる。
金色の闇が俺の顔に蓋をした。
臭い……とてつもなく臭い……
馴染みのない臭いに、しかし俺は反応してしまう。
芝みにそびえ立つそれが俺の口内を侵略した。
「あっついな、貴公の中は」
微笑を浮かべて俺に釘打つそいつは勝者の風を漂わせている。
「吸ってくれ」
俺は吸うしかなかった。
催眠で体の自由を完全に奪われていたのだ。
臭くて汚い物を貪りながら、俺はただ正気を保つ為、皆の顔を思い浮かべていた。
意識を振り絞る。
皆を救うには俺がここで身を挺すしかない。
やるなら全力でやるしかない。
全身に僅かに扱える瘴気を巡らせ、体の自由を奪い返す。
「貴公、何故動ける!?」
朦朧とした意識で上着にしまっておいた、二本の木棒を然るべき場所にぶち込んだ。
気が遠くなり、倒れそうになる。
眠い……眠すぎる。
だが、まだ終ってないんだ。
ここで全てやり尽くす。
金色の茂みをかき分け、自ら吸引しにいく。
守らなくちゃ……
全身をフルに使い、一心不乱に責め立てた末、計21回の放出を達成した。
物の縮小、また栗豆への変異を確認して、目的の達成を完了。
今まで一番しんどい戦いであったのは間違いない。
そのまま俺は意識を飛ばす。
口に纏わりつく臭いと苦味が、気を失う直前まで俺の事を苦しめた。
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