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偽りの聖婚  作者: 凪子
一、邂逅
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白と黒を基調とした、かっちりとした礼服。腕には複雑な文様がかたどられている。


神殿に仕える者の式服であることは一目瞭然だった。


神祇官(じんぎかん)……」


男が青ざめて言葉を失う。


「準、だけどな」


少年はにやりと笑った。


手を離すと、男は無言で脱兎のごとく逃げ出していった。


「すげー逃げ足だな」


男の後姿を見つめて口笛を吹くと、少年は少女に向き直った。


「大丈夫か?淡雪(あわゆき)


淡雪と呼ばれた少女はにっこりと笑った。


雪のように白くきめ細かい肌、大きな暗緑色の瞳は、光を浴びると鮮やかなエメラルド色に輝く。


桜色の唇、くっきりと孤を描く眉。


男が吸い寄せられるのも頷ける、清楚可憐な美少女だった。


「ええ。助けてくださってありがとう、九曜」


九曜と呼ばれた少年は、淡雪の乱れた髪を慣れた手つきでとかしてやった。


艶やかな黒い髪は、さらさらと肩を流れる。


「お前を助けたんじゃねえよ。あの男を助けてやったんだ。お前の恐ろしい急所蹴りからな」


「まあ。そうでしたの」


淡雪は微笑んだ。


籠から何もこぼれていないか確認し、安堵の息をつく。


輩に絡まれるなど、淡雪にとっては日常茶飯事だ。


それよりも、胸騒ぎがおさまらないことが気になっていた。

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