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天魔の書  作者: かのう
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プロローグ


とある帝国の執務室。

壮年の男が部下である若い男から報告を受けていた。


「なに!?それは本当か?そんなことは聞いていない!なぜ今まで黙っていたのだ!?」


「それが・・・。ルース様より口止めをされておりまして・・・。」


怒気を発する壮年の男に対して若い男は恐縮しながらも何とか質問に答えている。


部下の男は思う。なんで自分が・・・と。

元はと言えば雇い主である目の前の男、その息子であるルースが市井の娘に一目惚れしたのが悪いのだ。

その時一緒にいた自分はルースに命令され一夜を共に出来るよう取り計らった。しかしその一夜であろう事か子供が出来ると、子供のいない正妻に発覚することとお家騒動になることを恐れたルースは生まれた子供を魔物の住む森に捨ててしまった。


「今すぐ探せ!家の者で魔の森を捜索しろ。」


「ですが・・・さすがにあの森を捜索というのは不可能です。」


「浅いところだけでもいい!俺はここから動けん、頼んだぞ。」


それならば可能か、と思った。

魔の森は深くなればなるほど魔物の強さは上がると言われ、浅い所であればゴブリンやコボルトと言った数は多いが比較的弱めの魔物しか出てこないからだ。


そうしてガルシア伯爵家総出で魔の森を捜索したもののまだ歩けもしない幼児を見つけることは出来なかった。

その後しばらく貴族の間で妙な噂が立ったのは言うまでもない。

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