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その朝  作者: 三宮新真
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 第二十五話 班替え

第二十五話 班替え

 

新学期になったとき班替えを行った。

 そのときの班替えは生徒の自主性を重んじるとかいう事でいつもとは違うやり方をした。いつもは担任の教師が誰がどの班というのをすべて勝手に決めていた。僕らの意見は多少は入っていたかもしれないが決めるのは教師だった。

 その日教師は三十四人のクラスの中をいつものように六班に分けるため、まず六人の班長を決めた。班長は立候補や推薦を行ったが六人集まらず結局無記名で紙に班長にふさわしいと思う名前を書かせ順番に読み上げる人気投票になった。黒板に票の多い六人の生徒をの名前が書かれその前にその六人が並んだ。そしてその六人がジャンケンをして順番を決めた。そして決められた順番通りに班長の子が自らの班にほしい子を野球のドラフト制度のように指名していくのだ。指された子は無条件にその班に行くのではなく拒否権もあった。他に行きたい班がある場合や指名された班に入りたくない場合は断ってもいいのだ。

 そのルールに従って班長たちは順番に生徒を指名していった。一巡すると各班は二名になり今度は黒板の前にいる二人の子で相談しながらほしい子好きな子を指名していった。

 僕は二順目で指名された班を断った。そのときはもっといい他の班に入りたいと思ったのかもしれなかった。だが三順目でクラスの中でひそかにあこがれている女の子のいる班に指名されたときも何故か断ってしまった。今思い出してもそしてその時もだが、惜しい事をした、何故拒否したんだろうと思ったが後の祭りだった。僕はさらに四順目も断り、指名された子どもたちは黒板の前に班別に固まって楽しそうに話しながら立っていて、教室の自分の席についているのはまだどの班に入るか決まっていない子たちとなった。そして五順目に入ると指名されていない子の顔ぶれがはっきりしてきた。不良っぽい子や汚い子や乱暴な子たちがはっきりと線引きされて、いつまでも自分の席についていた。

各班はその連中を同じ班に入れたくないためか、何度も僕を指名してきた。しかし僕は何故かそれをみんな断り最後の一人になってまだ空いている班に入ることになった。

そういう事があった。


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