縄
【改稿】
斜陽/斜陽/斜陽。傾いているのです。首を堕としたひからです。傾いているのです。挿げ替えてみては、そこから見ていますのに。からからにあえいでいましたのに。我、からからと嗤っておりますの。きっと、おかしくて、きっと薄さにわらっておりますの。
照りつける日が私の皮膚を焼きます。野外にさらされて。(ゆるくゆるく、結ぶ。滑らかに鞣した皮の上を這わせ、手指、腹を。増して、風刃)
縄
縄 縄
(挿げ替えた首は誰を指さない。それは鏡を通さずとももう既に我に成り代わっているので)/でもまあ首ではなく可能であるなら口を挿げ替えたかったよ目でもよいので
( 可能であるなら)/口を挿げ替えられないから首を挿げ替えるしかないので(はれそこに在るのは我に成り代わった挿げ替えた首)【勘違いに首を差し出す。それはその時そうしなければと思えてならなかっただけであるのに、それが数年後にはまほろしのように、あれは気の迷いだったと気づくことの薄っぺらさ、浅さ。
重大ごとのように思い込みそれを実行したそれ。けれども、それらはひっくり返せばまるで道化師が掌を返したようにまるで真逆に成り代わる。あれは気の迷いだったことに気づくことの薄っぺらさ、浅さ。挿げ替えた首/それは泣いているだろうか、笑っているだろうか、心底おかしく嗤っているだろう、あれは、成り代わる前の裏面のそれ】
(はて、挿げ替えたところで、何も変わらないのもおかしな話よ)(少しは変わってもよかろうよ)(変わったのは、心模様と薄っぺらさに対する実感のみ)(それらの浅さにまた、挿げ替えた首をみる)(かつての私の首が挿げ替えられた状態で嗤っている)けらけらけらけら(何がそんなにおかしいのか)けらけらけらけら
「嗤っている」