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エピローグ

 と言う訳で俺だ。いや誰だよと言われても後半のちょい役とか番外編ぐらいでしか出ることがないから覚えなくても大丈夫だ。なんといっても記録者から可哀想だから…という理由だけでエピローグが最初になっている俺。全くいらない心遣いだが取り敢えず、この物語で生かされないと思われる裏設定でも暴露していこうと思う。


「あれ、何書いてんの?」


 今話しかけたこの男は他の作品の主人公の予定で、ある勇者していた一人だ。基本テンション上がるとアゲアゲになって手に負えなくなる狂人な勇者だ。システム的には強化だが、こいつには狂化がお似合いだろう。


「ふーん、人物紹介を兼ねてもいるんだね。じゃあ、俺から豆知識を1つ。ここのロビーにある扉、一見部屋に繋がってるように見えるでしょ。実は玄関なんです!本編でも使いまーす」


 まだここがどこか、俺達はどこで会話しているか分からないのに豆知識を披露されたがその通りだ。なにせ俺が作った。ここは色んな世界の人が入居しているシェアハウスのようなもので、そこの扉は各々の世界に繋がる次元トンネルの役割を果たしている。どこに行くかの調整は金の鍵が調整してくれるので入居者はすごく楽をしている。システムを作った俺をもっと褒めていいと思う。


 そんなことを書いてるうちにあいつは出かけていった。一応この建物はちゃんとしたシェアハウスなのでここから普通に外に出ることもできる。といっても外に人間はいないので、おそらく近くの図書館に行ったのだろう。あそこにはすべての世界の本が蔵書されている。いつの間にかできていた割にはすごいことになってるなといつも他人事の様に思っている。


「ん?アンタ何書いてんの、ってどうせろくでもない事なんでしょ」


 呆れた顔をしながら話しかけてきた少女は一見普通の人間に見えるが、悪魔だ。比喩的な意味でも苛烈なやつだが…何故ならこいつは自分の悪魔的特徴を素人手捌きで切除した女だ。何でも悪魔と人間のハーフでその中途半端さが大嫌いらしく千切ったんだと。マゾかよ…引くわ…。


「アンタ失礼なこと書いてるわね…取り敢えず、あたしも豆知識を1つ。ここも一応世界の一つなのよ、誰も居ないけど」


 さっき張った伏線が回収されたな。実はこの世界にも昔、生命が暮らしてたんだ。その後生命同士で自滅して滅んだ世界を再利用させてもらっている。一応、原初の世界だから文化財として取っておくという体もある。宇宙戦争?何それ分かんにゃいなあ。


「じゃ、あたしは仕事に行くから。仕事サボるんじゃないわよ!」


 金の鍵を扉に指し、扉を開け去っていく。一応それぞれの生きてる時代は違ったりするが、その辺も金の鍵が調整してくれる。超便利だから特許申請した方がいいかも知れない。


「珍しく暇じゃなさそうですね。急にどうしたんですか?」


 若干本当に驚いた顔をした失礼な少年は原初の魔法使いなんて二つ名を持っている。その名の通り、原初の世界に生まれ、もう使えない魔法をポンポン使うことができる。何でも出来ると評判の俺もこいつのことは尊敬している。ちょっとだけな。


「あー、あの人に頼まれたんですか。それは大変ですね。ならボクもちょっとしたことを…。この世界には大きな図書館があるんです!しかも蔵書数もすごくて、この図書館にない本はもともと存在しない本だとまでいわれてるんですよ!」


 そう、俺がこのシェアハウスを作っている時にいつの間にか出来ていたのがその図書館だった。この地区に図書館なんてなかったのですぐ気付いたが放置しておいた。というか、便利だから俺もよく利用している。司書以外に管理人がいて図書館の主なんて言われている。図書館には本の他に娯楽の展示スペースがあったりするのでよくみんなで集まってゲームをしたりするのに使っている。パソコンもあるんだが世界を跨いで検索できるので重宝している。大事なのはあそこにはすべての記録も集まるんだよな。それも生命の。生命が誕生してから少しして導入したシステムになっている。もちろん開発者は俺だ。


「そんなところで何書いてんの〜。ラブレターかな?」


「あ、起きたんですね!おはようございます。今裏設定とか人物紹介とか書いてるらしくて、ボクも少し手伝ってるんです!」


「おはようさん、偉いね〜。これで僕より年上とか詐欺だよねぇ。ふふふ」


 間伸びした声を出し茶化してくる男はいわゆる魔法剣士だ。精霊の血とか混ざっているとか何とかで、意識ぜずとも魔法が使える。そこにいるちんちくりんには劣るが、こいつの魔法もまた別格だろう。剣の腕はまあまあといったところだが、魔法が混じって来ると話が違ってくる。つまるところ、乱戦や集団戦闘が得意であり、元騎士団員というのが頷ける。戦争向きというやつだ。


「僕からも1つ、言っといたほうがいいのかな。と言っても僕は今回の話にちょっと関わったくらいだからなぁ。何かあったかな…」


 やめろよ!この話の薄っぺらさがばれるだろ!これからいかに適当に進むかがにこれから読む人に伝わっちゃうだろうが!


「お困りのようだな!!」

「あ、あなたは!!」

「キミが困ったときにバビュンと登場、いいとこだけを貰ってく、解決ズバントさ!」


 アホみたいな登場をしたこいつはこれでも全世界最強だったりする。しかも、魔法を使わない素手で。生まれたときから天上天下唯我独尊だったこいつは今やどの世界でも勝てるものがいないとなると、世界って狭いなと実感させられる。全知全能と謳われたこの俺と互角とか信じらんない。いやまじで。


「まだ言ってないことがあるだろう?さっきから書いてるこいつが双子ってこととかな!」

「あ~盲点だった」

「普段から接しているボク達じゃ当たり前ですけど今見てる人は知らないですもんね」


 一応いうが、別に出し渋った訳じゃないからな。実際にアイツが通り掛かったら書こうと思ったんだ。だってほら考えても見ろよ。出だしから「オイラは双子さ!」なんて書いてもよくわからないだろ?俺だって今の今まで言わないのはどうかと思ったさ。けどアイツが通り掛かんないんだから仕方無くないか?説明し辛いだろ?な?こんな話をしてもアイツが来るわけ


「呼んだ?」


 アーーー来ちゃったかーー。


「大家さんおはようございます!今ちょうど大家さんの話してたんですよ。すっごく奇遇です!」

「ホントにね」

「まるで影からタイミング図って出てきたみたいなタイミングの良さだもんな」

「シッ、これ以上はいけない」


 ……紹介はする。俺の双子の妹だ。このシェアハウスの管理人でもある。以上だ。


「まーた仕事してる。今日のぶんは終わったでしょ?」

「あれぇ?てっきりまだ終わってないかと思ってたんだけど」

「ですよ。これが今日の最後の仕事だと思いますよ」

「ふーん、もう適当でいいんじゃねーか?」


 お前ら…結構好き勝手言うな?!そんな簡単でもないんだが、何だかこれでいい気もしてきた。あとはまとめるか…。


「あ!あれ書いた?あのー私達の正体!実は…」


 はい、終了!俺達の冒険はこれからだ!実は主人公格のキャラ紹介はしなかったんだが、それも本編ですぐ出るだろう。一応俺達もちゃんと名前が出て登場するからそれまで待っててくれよな!


「ちょっとー!私のセリフを途中で切らないでよ!」


 それでは物語の中でお会いしましょう。

本編とは一切関係ないです。

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