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オカルトクラブと翼の少女  作者: 星村直樹
美代子
76/108

小学生ブロック総当たり戦

 海水浴場にアナウンスが入った。


「次は、紅白戦です。各ブロックの頭は、集まってください」


 三艘の海賊船が、中央に出てきた。最初に勝ったブロックは連戦になる。初戦の順番は、BブロックとCブロックに決まった。


 銅鑼が鳴るまで、陣形を好きに決めて良い。B、Cブロックとも横一列だった。後ろで、テツと信ちゃんがぼやいている。


「混戦じゃな」

「これなら、コウでも楽勝じゃ」


 銅鑼が鳴り、団体戦が始まった。テツたちが言ったように両者とも真っ直ぐぶつかって、トーナメントの初戦とあまり変わらない格好になる。勝った者が次の獲物を狙う形になり、戦局は混戦した。


 Bブロック頭目の船長が、真っ先にやられてしまう。2艘一度に襲われた。強い船長がいなくなったBブロックは、Cに押されはしたものの局所的には勝っていたので、端のほうでは、Bが、各個撃破され、いい勝負をしている。こういう時、見ているほうは、どちらが勝っているか分からない。終わってみると、Cブロックの勝ちだった。やはり最初に頭が倒されたのが痛かった。次は、翔太たちのブロックが出る。Cブロックが、白だったので、翔太たちが赤になる。


 紅白戦本番だ。銅鑼が鳴るまでに、翔太の赤組は、変形の凸陣形を組んだ。先頭は、コウのチームシャチだ。横に、翔太のチーム楽笑が並ぶ。


 シャンシャンシャン


 銅鑼の音とともに、両者敵陣に突っ込んでいく。赤組のチームシャチは、一艘だけで、中央に突っ込んだ。ターゲットの船長を捕まえて海に落とすと時計回りに回りだした。翔太の楽笑は、8艘の船を率いて、中央から反時計回りに回る。翔太が一艘倒すと、敵の右翼は、二対一の格好になりあっけなく倒された。その間、コウの特攻船は、目覚しい活躍をする。敵左翼の端からどんどん船長を海に落としていく。落とされた船長は、船の間に挟まれまいと逃げる。船も同じ事を考えていて、大混乱になる。


 右翼を全滅させた赤組は、無傷で、残りを挟み込む。圧勝だ。全滅させて、コウが勝手に勝どきを上げた。


「えいえい、おー」


 翔太たちは苦笑いしながらこれに続く。


 私の後ろでは、興奮もなく、テツと信一が、この戦いの評価をしていた。


「勝負にならんな」と、テツ。

「たぶん、この作戦のまま次もいくで」と、信一。

「そうじゃな。相手は対処できんじゃろ」


 さめた会話が続く。


「せめて、シャチと楽笑が別ブロックだったら面白かったのに」

「わしらの後は、あいつらか」

「わしゃあ、コウを鍛えんとな」

「翔太は、五年で、剣術一級じゃ」

「わかっとる。それにしても、参謀いるで」


 翔太達には、彩ちゃんという隠れた参謀がいる。翔太の学年は面白いことになりそうだ。


 次の紅白戦もあっけなく決まった。赤組、Aブロックの勝ちだ。


 浜に帰ったコウは、信一にたたかれていた。


「あほう、頭を立てんでどうする。勝手に勝どき上げるな」

「ええじゃろ、勝ったんじゃけえ」

「ばかたれ、トーナメントで負けたじゃろ」

「ごめん、兄ちゃん」


 翔太たちは、みんなに歓迎された。翔太は、美代子に抱きつかれて、真っ赤になっている。


「翔太、姉ちゃん嬉しい」

「ねえちゃん、はずかしいよ」


「テツー」

「涼子。ワハハハハハ」


 テツは、涼子を肩車した。それで、涼子は、彩ちゃんを見つけて、二人で、手を取り合って喜んだ。健太郎とカイジは、飄々としていて熱くならない。あんなものだろうと話し合っていた。


「相手が弱すぎたな」

「コウさんで練習したいよ」


 表彰は、涼子とコウが、朝礼台に上がった。翔太は、見栄え優先で、人選しただけだが、コウは、とても喜んだ。


 夕食は、昨日より豪華になった。テツがリクエストした焼き肉も、もう出てきた。食事前におばあちゃんが三人を慰労した。


「涼子、健太郎、翔太。良くやった。わしは、嬉しい。今日は、肉じゃ。明日は、天昇丸の船長が、鯛を獲って来る言うけえ。明日も豪華になる。テツ、美代子たちも、明日のために力をつけえ。涼子たちはゆっくり休んでくれ。ごくろうじゃった」


 海賊戦は、まだまだこれからだが、初戦がいいのは、勢いがつく。おばあちゃんは、二、三歳若返ったと喜んでいた。私も本当に嬉しい。桂木家に着て、ずっと豪華な食事をしている。食べ盛りなのもあって、毎日が楽しくてしょうがない。今日は、隣にテツがいないので、おかずを取られる心配もない。いっぱい肉を焼いて食べた。


 涼子は、この後、ずっとツインテールになる。この髪型で勝ったので縁起を担ぐんだと言っていた。

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