第六話 幼馴染が合いかぎを持ってない場合の我が家への侵入手段
駿のおかげでやるべきことを思い出せたけど、昂平だけ連れていかないのは可哀そうなので校長室に行くのは後日、という事になった。
「…で、なんでついてきているんだ?」
「へ?なんでって…家隣じゃん」
いや、それは知っているんだが…。
「クラスメイトとかと帰らなくていいのか?」
「なんで?」
「いや、新しい友達とかと帰らなくていいのかと思って」
「今日はタイショーんち寄ろうと思ってたから」
「…明日も学校あるんだから八時には帰れよ」
「えー!泊まろうと思ってたのに!!」
家が近所で幼馴染な駿と昂平はしょっちゅう泊まりに来るのだが…こいつらが泊まりに来ると毎回夜中まで遊びに付き合わされるから勉強ができないんだよな…。
「また今度な」
「ぶーぶー!」
「…本当にぶーたれるやつ初めてみたわ」
「たれる?」
「…………」
☆
そんなこんなで家に到着。鍵を開けようと鞄の中を探っていたら…
「お邪魔しまーす!!」
「早い」
しかもなんで鍵が開いてるんだ。不用心すぎるだろ。ってここ俺の家じゃないか!
「というか、今日は家族全員出かけてるから誰もいn
「お帰り」
「えぇ!?」
「お、コーヘーじゃん!おひさ!!」
「おひさ~」
「昨日もあってたじゃないか!って違う!!なんで昂平がここにいるんだ!?」
「ふっ、愚問だな…」
なんて腹が立つ顔だ。これが俗にいうどや顔だろうか。
「そこに大翔の家があるからさ!」
「どこの登山家だ!というか勝手に入ってくるな!!」
「でもコーヘーどうやって入ったんだ?流石にタイショーんちでも鍵くらいかけてあるだろ?」
俺の家でもという言い方は気になるが…まぁ今はいいか。それよりも昂平の我が家の侵入方法のほうが大事だ。
すると昂平は「なに言ってんだコイツ?」とでも言いたそうな顔をしてこう言った。
「そこの窓からだけど?」
昂平が指さした窓は、まるで泥棒でも入ったかのようにガラスが割られていた。
「ありゃ泥棒でも入ったのか?ドンマイタイショー!」
「……そうみたいだな、じゃあ早速我が家に入り込んだ泥棒を処刑するか!!」
「え、いや待てひろ…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」
二週間ぶりの投稿。諸事情により三月半ばあたりまで更新が不規則になります。