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A month  作者: しぃ
12/30

12日.知らない人

「今の電話、誰から?」


「さあ。間違い電話みたいよ」


「その割りには、親しげだったけれど?」


「そうかしら」


「まるで、別れたはずの男からの電話のような口振りだったよ」


「それは当然よ。別れた彼女に向けたはずの電話が、間違ってかかってきたんだから」


「それは、君に向けられていた電話ではなくて?」


「あなたらしくないわね。詮索するなんて」


「そうかい?」


「女性には秘密があるのよ。たとえ、間違い電話だったとしてもね」


しらないことを、しっている。

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