2-1 家に帰る
山の静けさが、次第に夕闇に包まれていく。
木々の間を縫うように走る小道は、暗く、心細かった。
しかし、オレの心は、それ以上に、激しく、ざわついていた。
女神との出会いを、何度も何度も、思い出していた。その美しさは、もはや、現実離れしており、夢を見ていたのではないかと錯覚するほどだった。しかし、手に持った三本の斧は、確かに、現実のものだった。それは、まるで、夢と現実の境目を、曖昧にするかのように、不思議な光を放っていた。
(しかし、ほんまに、女神様やったんやろか? いや、夢やったんかもしれへん。でも、あの感触は…、夢ではなかったはずや…、それに、あの時の、オレのムスコの反応は、夢なんかではなかった…)
オレは、自問自答を繰り返しながら、歩き続けた。そして、その度に、オレの股間のソレは、女神を思い出し、少しだけ、反応していた。それは、まるで、女神の魔法にかかってしまったかのように、止めることができなかった。そして、その反応は、オレの理性を、試すかのように、執拗だった。
(しかし、この斧は、一体、何なんやろ? いや、それよりも、オレは、女神様に、もう一度、会いたい…、そして、今度は、もっと、ちゃんと話したい…、そして、あの胸元を、もっと、じっくりと、見たい…)
オレの思考は、常に、女神のことばかりだった。それは、まるで、恋に落ちてしまったかのように、夢中だった。
しかし、この感情は、今まで経験したことのない、複雑なものだった。それは、純粋な恋心というよりも、欲望と、畏怖と、そして、何かが、混ざり合った、混沌としたものだった。そして、その混沌は、まるで、オレの心の奥底を、掻き乱すように、激しかった。