第8話 直接対決 西天会vs黄金の馬&白銀の妖精
前回のあらすじ
「黒の番犬の裏切り発覚」
「大丈夫かな....あいつら」
「そんなこと気にしても、仕方がない先を進みましょう」
現在俺らのいる地点は、2階の国王の間、に来た瞬・
ガギン
大きな音が背後からいきなり聞こえてきた。
うお、全く気配なかった。
「...あのドジ、上に人をあげるなって言ったのに、結構な人数きてんじゃねぇか」
「.....しかも最低一人はと思ったんだが、仕方がない、一応聞くけど僕ら、王女様に用事があるから帰ってくれない?」
「無理だね、その王女を守るのが、仕事だからね....」
「それじゃあ、命を置いていく覚悟はし....」
そう言い終わらないうちに、ロンディネが男の背後からいきなり攻撃を食らわした。
「人の話は最後まで聴こうよ。君」
「いきなり殺そうとした奴が言うセリフじゃないよね、それ」
「先に行って来いリオン、エリー」
「逃すと思う?」
ギン
とガザードが背後にいた男の刀を封じ込めていた。
「問題ないから君たちに任せたよ」
ガザードが男を突き飛ばし俺とエリーは3階への階段を無事に駆け抜けた。
「あぁ、行かせちゃったよ、ところでふたりで大丈夫?言っておくけど、上の二人は俺より、断然強いからね」
「大丈夫だよ、それなら、君を倒して、加勢に向かうから・・・」
「わぁ生意気、俺の名は、沙悟浄、殺す前に名前だけでも教えておくよ。冥土の土産にすると良い」
ガザードは再び、武器を構えながら、沙悟浄と面を向かって対峙した。
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「幾ら何でも、この数相手に一人で挑むというのはあまりに無謀と思いますが、大丈夫なのですか?」
「かまわんよ、所詮は駄犬、何人いようが、変わりはしません」
ドゴォォォン
という大きな音が、部屋中に響き。黒の番犬の兵隊の一人が壁に激突して沈んだ。
「.....オリヴィエ、それに皆さん戦闘配置につきなさい、一気に勝負を決めますよ。」
「総員、魔道具『孤毒鋭爪』をつけよ。北方大陸で作られた最新鋭の魔道具の力、見せてあげますよ」
黒の番犬はアバドンを囲む様に周りを囲んだ。
そして、一切の油断も無く、黒の番犬の人間が同一の銀の指輪を指につけた。
そして、魔力が篭り、おびただしい形状の爪へと変化を遂げたのである。
「ほう、それが、北方大陸の....いやはや、最近の魔道具は随分と精巧に出来てる。」
「なめるなよ、妖精風情が、これで、お前を奈落の底へと導いてやる。」
.........
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「貴方達、よくそれで、護衛が務まると思いましたね。酷いあまりにもできが酷すぎる。」
猪八戒は憮然とした顔で、キャンサー、リモーラ、ネストの3人が息を切らせている様を見つめていた。
えっへんとでも言いたげな顔をしながら、相手を見つめていた。
(....クソッたれコイツ、体格とコイツの武器からスピードで撹乱すれば、行けると思ったのに、全然うまくいかねぇ)
(......しかも)
「ヒぃぃぃぃぃ!!!!!キャンサー、やっぱり、此処は他のやつに任せようぜ、俺たちには荷が重過ぎるよぉぉ」
(一人ヘタレが追加されやがった。)
「良い加減にビビるな、このヘタレ!!こんな馬鹿相手に何も出来ないなんて、恥もいい所だろうが」
「さっきからバカバカと、バカって言った方が、バカって言葉知らないんですか!!全く、失礼にもほどがありますよ」
どうやらこちらの会話をきちんと聞いていたのか怒り狂う様にいう猪八戒は涙目に待っていた。
知らぬ間に言葉遣いまで変わってしまった。
ただのカッコつけだったのだろうか
(おい火吹きやろう、今から言うあたしの作戦に従え、そうすれば、一気にくずせるかもしれねぇ)
(俺の名はネストだ。あぁ一体どうやって....っておいその作戦ほんとに大丈夫かぁ)
(心配すんな、とりあえず、行くぞ.....)
と3人は固まりながら、ひそひそと話した。
そして、意を決する様に
「おい、リモーラ、ネスト確かにコイツはやばいなぁ、よし、一旦コイツは無視して、他の道を探そうぜ、どうせコイツに3人を追うなんて、賢いことできるわけ無いんだからな」
「それもそうだねぇ、よしとりあえず逃げよう、じゃあな、ハっちゃん、元気でなぁ!!」
スタコラサッサと城の外へと3人は駆け出した。
「ふっ、散々私を愚弄しておいて、その体たらく、情け無いと思わないのですか....ってまってください、逃げないでくださいよ。」
城の外に出た時に猪八戒は
と一気に間合いを詰めてきた。
「フゥゥ、いまさら逃げようなんて、無駄な事なんですよ。なぜなら、私達、西天会は、もともと裏稼業の暗殺を生業としている組織、あなた達程度のスピードに追いつくなんて、造作もない事なんですよ」
「まぁ、そうするわな普通は、だったら、こいつはどうだい?」
リモーラは猪八戒に接近し、攻撃を加えようとした。
それに合わせて、カウンターをかけようとした瞬間、
リモーラは股下に滑り込む様に回避し、
「火焔壱の巻・烈波」
ネストはリモーラの背後から魔法を打つ準備をして、
猪八戒はこれを武器を使って、防ぎ、難を逃れたと思った瞬間
上から大きな岩の様な鋏が猪八戒の上に降ってきたのである。
そうこれが、本来の『蟹挟』の持つ能力
所有者の魔力の属性によって、その魔法を鋏の中から発動するのでは無く、武器の大きさを自由自在に変えることができるのがこの魔道具の特徴なのである。
押しつぶされた猪八戒は武器の下敷きとなって、埋もれてしまった。
....様に見えたのだが、
「うぉぉぉぉりゃ」
と言う大声と共に蟹挟みことキャンサーをふっとばしたのである。
ふっと飛ばした先にネストにぶつかり、そして背後にいたリモーラを掴んで投げ飛ばしていた。
そして、3人は、倒れる様に動けなくなり、
「危ないなったく、俺じゃなかったら、潰れてたよ。」
3人はもうその場から、一歩も動けない様な状態となり、猪八戒が武器を振り上げた瞬間、
「...もう怒ったくらえ、破岩・・・」
「そこまでだ。」
突如猪八戒の腕は掴まれていた。
そして、腕ごと一本背負いの形で投げ飛ばしたのである。
それをしたのは.....
「アバドンさん、すいませんこいつかなり強くて...」
「こいつ相手に十分お前らは頑張ったよ。あとは俺に任せておけ」
とアバドンは、3人を元気づける様に優しい声で言った。
そしてアバドンは再び、猪八戒と向き合い
「ったく黒の番犬のやつは、こんなやつ一人も片づけられなかったの?情けない」
「あんた、うちの部下をさんざん痛めつけてくれたねぇ」
「この落とし前、きっちりつけさせてもらうよ」
「できるものなら、やってみなよ」
猪八戒は再び、武器を構え、先程の武器で起こした攻撃を
「今から繰り出すこの技でお前を確実に葬るくらえ必殺『地獄掌』」
馬鍬を振り回し、ハンマー投げの様に相手に近づいてきた。
それはまるで、鬼の様に見えたが、
まるで見切ったかの様に飛び上がり、
そのまま、前宙返りで、かかと落としをぶつけ、
ドガンという大きな音が響き、アバドンのけりは、猪八戒を地面に叩きつけた。
その衝撃で猪八戒は倒れた。
「ふぅ、一丁上がり、さぁ僕はこのまま、賊の方の退治をするから、あとは任せたよ。若者達。」
と言い急いで、正門の方へと向かっていった。
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「貴方達、いったい何者ですか。私をいったいどうするおつもりですか」
暗く薄暗い部屋で
王女は金の輪で手足を封じられていた。
王女の目の前には金髪の男と、坊主頭の蛇の様な男がおり、
坊主頭の男がこういった。
「全く、暴れないでくださいよ、王女様、私たちは聞きたいだけですよ。貴方の持ってる月宝玉の在り処をね......」
だんだんちょっとずつ書く量が増えてきました。